妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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内分泌因子による不育症

不育症の原因となる内分泌疾患には、黄体機能不全、高プロラクチン血症、甲状腺機能異常、糖尿病などの関連性が指摘されています。
流産を繰り返し、不育症が疑われた場合には、これら内分疾患に関する検査が行われます。

黄体機能不全とは

黄体機能不全とは、黄体の機能が低下し、十分に黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されな、または、子宮内膜が黄体ホルモンに反応しない状態をいい、不妊症の約10%に認められるといわれています。
黄体機能不全は、ホルモンの作用不全、子宮内膜の発育不全、黄体の早期退縮の3つの病態によります。黄体機能不全の原因の詳細は不明であるが、視床下部ー脳下垂体-卵巣系の内分泌異常に加え、子宮内膜の発育異常などの因子が絡みあって発生すると考えれています。
黄体機能不全の検査方法として、基礎体温、ホルモン値の測定、超音波検査などがあります。
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高プロラクチン血症とは

高プロラクチン血症とは、下垂体前葉からのプロラクチン分泌が過剰になった状態で、下垂体腫瘍や視床下部機能障害、薬剤によるものが多く、20~30代の若い女性に多い疾患です。
この疾患は、間脳下垂体機能障害に含まれる公費負担の対象疾患(7疾患)のうちの1つで、正確な数字はわかりませんが、平成11年度の厚生労働省の研究班による全国調査では、1998年1年間の受療患者数は、PRL分泌過剰症が12,400名と推定されています。
プロラクチン血症の症状は、プロラクチン(PRL)の過剰により、乳汁漏出や性腺機能低下などの内分泌異常による症状が出現します。
性腺機能低下は、月経異常(軽症では黄体機能不全、重症では無月経)として現れ、不妊として自覚されることもあります。
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甲状腺機能異常とは

甲状腺機能異常には機能低下症と機能亢進症があり、ともに流産に関連していると考えられています。女性の2割から3割くらいの方に機能異常があると言われ、女性が男性の約4倍も発症率が高いといわれています。
甲状腺ホルモンは卵胞の成長にも必要なホルモンで、十分な甲状腺ホルモンがないと卵胞は成長せず排卵が起こりません。甲状腺ホルモンは脳にある視床下部で甲状腺ホルモンの濃度を感じとって調整しています。甲状腺ホルモンは脳の下垂体というところから出る甲状腺刺激ホルモン(TSH)で調整されていて、そのTSHの濃度を調整しているのが視床下部から出るTRHというホルモンです。
この時増えるTRHというホルモンがプロラクチンを増やします。このプロラクチンもまた卵胞の成長を妨げたり黄体の機能を低下させます。
以上のような機序で卵巣の機能が低下し、生理が乱れたり、不妊症・不育症の原因になったりします。
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