妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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妊娠・出産・新生児用語・『に』

『に』で始まる妊娠・出産・新生児に関する医学用語、専門用語、略語を解説。

乳口炎

乳口を中心として、1~2㎜の白黄色の糜爛状の斑点ができるものをいいます。白斑とも呼ばれ、病変は乳口部のみでなく、乳房内に乳汁うっ帯などによる硬結がみられるので、授乳や用手排乳にてうっ帯した乳汁を排泄する必要があります。

乳頭亀裂

な不適切な授乳姿勢や飲ませ方が原因で乳頭に亀裂を生じたもので痛みを伴うことが多い。そのほかの原因としては、母乳パットなどによる蒸れ、児の乳頭の含み方が浅い、児の身体が乳房から離れ乳房を牽引して吸引している、児の口から乳頭をはずす際に口腔内圧を抜かずにそのまま引き抜こうとすることなどがあります。

乳腺炎

乳腺炎は、うっ帯性乳腺炎と急性可能性乳腺炎に区別することができます。

乳房うっ積

乳房の循環不全により、乳房の緊満や熱感が起こった状態のことをいいます。産褥2~3日から6日頃に起こる生理現象であるが、時に浮腫や発赤、微熱を呈し、強い痛みを伴うこともあります。
乳房のうっ積による緊満は、乳房の両側性に起こり、脇の下から乳房にかけての乳房外側の上部を中心に、乳房全体が板状に硬く触れます。乳汁うっ積には、乳房緊満が強いが乳汁の分泌がほとんどないタイプと、乳汁の分泌もよいが緊満もみられるタイプがあります。

乳房マッサージ

乳管の開口および乳汁の分泌を促進するためのケアの一つとして、乳房マッサージがあります。乳房マッサージには、慶応式、藤森式、桶谷式、SMC方式などがあります。

乳幼児突然死症候群

SIDS(Sudden Infant Death Syndrome)
乳幼児突然死症候群の定義は、それまでの健康状態および既往歴からその死亡が予測できず、しかも死亡状況調査および解剖検査によってもその原因が同定されない、原則として1歳未満の児に突然の死をもたらした症候群。
日本での発症頻度はおおよそ出生4000人に1人と推定され、生後2か月から6か月に多く、稀には1歳以上で発症することがある。従来、リスク因子として妊婦および養育者の喫煙、非母乳保育、うつぶせ寝などが挙げられており、世界各国でこれらのリスクを軽減する運動が展開され大きな成果を挙げている。
原因に関しては、睡眠に随伴した覚醒反応の低下を含めた脳機能の異常、先天性代謝異常症の存在、感染症、慢性の低酸素症の存在、等々種々のものが考えられているが、未だ解明に至らず、国内外の専門家によってその原因究明と予防法の確立にむけた研究がなされている。

尿検査

妊婦健康診査において行われる検査の1つです。
尿検査では、尿糖と尿たんぱくの定性検査が診察ごとに行われます。
尿糖は糖尿病、尿たんぱくは妊娠高血圧症候群のスクリーニングなどを目的としています。

尿失禁

尿漏れのことで、とくに頻度の高い腹圧性尿失禁は、産後に尿道括約筋が弛緩しているために、咳やくしゃみなどで急に腹圧が上昇し、尿失禁にいたるもので、出産後の骨盤底緊群の脆弱化に起因します。
出産後には、排尿に関するトラブルが多く、分娩時の骨盤底の損傷や知覚障害、会陰・膣・子宮下部の線維組織の損傷などが原因です。

尿路感染症

尿路感染症は妊娠に合併しやすい感染症で、腎盂腎炎をきたすと母児に多大な影響を与えるために感染予防が重要です。

二卵性双胎

二卵性双胎とは、同時に2つの卵細胞が排卵され、それぞれが別々に受精、着床、発育したものをいい、性別、血液型などは異なることがあります。
二卵性双胎は、必ず二絨毛膜二羊膜となります。

任意接種

予防接種には「定期接種」と「任意接種」があります。
任意予防接種は、インフルエンザ(二類疾病の対象者を除く)、おたふくかぜ、水痘、B型肝炎、肺炎球菌、A型肝炎、狂犬病等などで病気の流行や家庭の状況にあわせて保護者が判断し、医療機関で受けます。費用は原則自己負担です。
※定期予防接種の対象年齢内に受けられなかったものも任意接種となります。

妊娠

卵子と精子が結合してできた受精卵を子宮内膜に着床させ、体内に保存している状態を妊娠といいます。
日本産婦人科学会では「妊娠とは受精卵の着床に始まり、胎芽または胎児および付属物の排出をもって終了するまでの状態」と定義しています。
妊娠が成立するためには、排卵、射精、精子の進入、受精、受精卵の発育、受精卵の子宮内への移動、分泌期内膜の形成、着床の9つのステップが必要となります。

妊娠悪阻

妊娠初期に悪心、吐き気、おう吐、食欲不振などの消化器症状をみることをつわりといい、これらの症状が悪化して栄養障害や代謝異常、臓器障害などを生じて、全身状態が著しく障害される場合を妊娠悪阻といいます。

妊娠期間

WHOでは「妊娠期間は最終正常月経第1日より起算し、満の日数または週数で表す」と定義されています。
統計学的に妊娠期間は280日±15日で、分娩予定日は満280日、40週0日です。
妊娠期間を2分する場合、妊娠第5か月末までを妊娠前半期、第6か月以降を妊娠後半期とよびます。また、妊娠期間を3分する場合、妊娠第4か月までを妊娠初期、妊娠5~7か月を妊娠中期、妊娠第8か月以降を妊娠後期とよびます。

妊娠検査薬

妊娠検査薬は、尿中のhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)を検出するためのものです。
検査方法のほとんどは検査キットに尿を数滴落として判定します。
hCGがある一定の濃度以上であれば、検出線が現れて、妊娠反応が陽性となります。
ただし、妊娠検査薬では妊娠が正常に経過しているかどうかはわかりませんから早めに病院で調べてもらいましょう。

妊娠高血圧症候群

2005年に妊娠中毒症から妊娠高血圧症候群へ名称が変更され、定義が改定されました。
妊娠高血圧症候群とは、妊娠20週以降、分娩後12週までに高血圧がみられる場合、または高血圧にたんぱく尿を伴う場合のいずれかで、かつこれらの症候が偶発合併症によらないものと定義されています。
胎盤形成不全とその他の要因で基で血管障害が起こり、高血圧や蛋白尿、さらに母体の様々な臓器の障害や胎児機能不全が発生する全身性の症候群で、全妊娠中3~5%に発症し、母体死亡、周産期死亡の主な原因となっています。

妊娠性肝斑

顔面における妊娠性の色素沈着で、多くは左右対称性に額、頬、鼻柱、上口唇など多発します。小斑として無数に、または斑状文状に広く現れます。

妊娠性皮膚掻痒症

肝臓のビリルビンや胆汁酸の排出能が低下し全身の掻痒感を引き起こされ、限局性(腹部などの限局)のものと全身性のものがあります。

妊娠性帯下

妊娠中の膣壁血管、リンパ管の増加と性器の充血、そしてその結果として起こる組織からの漏出によって膣分泌物は増加します。
また、子宮頚管の分泌作用も強まり膣分泌物はさらに増加します。

妊娠腺

妊娠腺は皮下脂肪が増えるのに皮膚の伸びが追いつかず、皮下組織が引き裂かれてできる線のことで妊娠後期に下腹部、乳房、臀部やふとももなどに現れます。
妊娠腺は個人差があり、でない方もいればかゆみを伴う方もいます。

妊娠糖尿病

妊娠糖尿病とは、妊娠時に定期健診で行う尿糖検査で(+)以上を認め、腎の耐糖能が低することにより起こる妊娠性腎性糖尿をいいます。
妊娠糖尿病は分娩後は正常化します。

妊娠の徴候

妊娠の兆候には、妊婦自身が知覚する自覚徴候と医師や助産師によって確認される他覚徴候があります。
自覚徴候のは、月経の停止、つわり、基礎体温の上昇(20日以上高温相が持続)、頻尿、倦怠感、疲労感、眠気、乳房の緊満感など。
他覚徴候としては、妊娠反応の陽性、超音波検査で胎嚢、胎芽、胎児の確認、胎児心音の聴取、内診により子宮の変化などがあります。

妊娠貧血

貧血とは赤血球とヘモグロビン濃度(Hb)が低下した状態をいいます。
妊婦にみられる貧血は妊婦貧血と総称され、そのうち妊娠に起因するものを妊娠性貧血といい、Hb値11g/dl未満、またはヘマトクリッと(Ht)値33%未満をいいます。
妊娠すると、循環血液量は増加するのですが、血液中の血球量よりも血漿量の増加がより多くなるため、相対的に血液は希釈状態となり、それに起因し貧血所見をしめします。

妊娠陣痛

妊娠経過中にたまにみられる子宮収縮をいいます。

妊婦健康診査

妊婦の健康診査は母子保健法第13条により規定され、医師または助産師によっておこなわれます。
妊婦および胎児の健康状態を把握し、母体の健康維持増進や胎児の成長を促し、異常の早期発見、健康状態に応じた医学的管理をおこないます。
定期健康診査の目安は、妊娠23週までは4週間に1回、妊娠24週~35週までは2週間に1回、妊娠36週以降分娩までは1週間に1回であるが、何らかの異常が認められた場合は医師または助産師の指示に従って受診する必要があります。
定期健康診査では、問診、視診、触診、聴診、計測、内診、検査などが行われます。

妊婦体操

妊娠期間を快適に過ごし、スムーズな出産を促すためのエクササイズ。
妊娠期間中、軽い運動や体操によって体力を付けることが、スムーズな出産を行うために効果的なことはよく知られていますが、さらに妊娠中の軽い運動は、体重の増加や腰痛・肩こりなどを予防し、妊娠中のストレスを解消という効果も期待できます。
妊娠経過に問題がなければ、妊娠16週ころより開始し、分娩直前まで日常生活動作に取り入れながら毎日行います。

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