妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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妊娠・出産・新生児用語・『た』

『た』で始まる妊娠・出産・新生児に関する医学用語、専門用語、略語を解説。

胎位

胎児の縦軸と子宮の縦軸との関係をいいます。両軸が一致するものを縦位とよび、そのうち胎児下降部が頭部であるものを頭位、下降部が骨盤位であるものを骨盤位、さらに両軸が交差するものを横位、斜位という。縦位は全体の99.8%で、そのうち頭位が約95%、骨盤位が約5%を占め、横位・斜位は全体の約0.2%にしぎません。

胎芽

胎芽(たいが)とは、受精後から胎齢8週未満の胎児(妊娠週数では10週未満に相当)のことをいいます。この時期は胎児の形態形成、主要臓器が分化する大切な時期です。同時に羊膜や絨毛膜、胎盤など胎児付属物の形成もすすむ時期です。
胎児は胎齢8週を過ぎると『胎児』と呼ばれるようになります。

胎向

胎児の背部(横位では頭部)と母体側との関係をいいます。児背が母体の左側にあるものを第1胎向、右側にあるものを第2胎向といいます。また、児背が母体の前方に向くものを第1分類、後方に向くものを第2分類といいます。

胎脂

胎児を包んでいるクリーム状のもので、胎児を保護しています。
出産後も赤ちゃんの皮膚を細菌から守る、体温を保つなどの役割があります。

胎児循環

胎内における胎児の血液循環のことをいいます。
胎児循環の特徴は、
〇胎児は胎盤を通して酸素を摂取し、二酸化炭素を排出しています。
〇肺に流れる血液が非常に少ない。
〇動脈管、卵円孔および静脈管を通って血液がながれています。
胎児循環は、出生後呼吸が開始さると劇的に変化し、新生児循環へ移行します。

胎勢

子宮内における胎児の姿勢で、胎児の身体各部の相互の関係をいいます。正常では頭部は前方に屈曲して頤部は胸に近づき、脊柱も軽く前方に屈曲し、上下肢は各関節を屈折させ、胸の前で交差させている。この胎勢を屈曲胎勢あるいは屈位といいます。

胎児付属物

羊水、胎盤、卵膜、臍帯のことをいいます。

胎児性アルコール症候群【fetal alcohol syndrome:FAS】

多量飲酒、習慣的なアルコール飲酒により胎児に影響を受けることで出生した先天性疾患の1つです。
妊婦がアルコールを摂取するとアルコールが胎盤を通過して容易に胎児に移行し、神経毒として直接胎児に影響を及ぼします。
特徴は3つの徴候で、
〇成長遅延…子宮内胎児発育遅延、出生時の低体重、低身長
〇中枢障害…発育遅延、筋緊張低下、精神遅滞
〇特異顔貌…小頭症、人中形成不全、薄い上唇など
アルコールによる胎児の障害は妊娠中であれば何時でも起きる可能性があります。また妊娠中に飲酒しても安全アルコールの量は明らかにされておらず、妊娠中の飲酒はその量や時期に関わらず胎児に悪影響を与える恐れがあるとされているため、妊娠を考えるならばアルコールの摂取は控える必要があります。

大泉門

赤ちゃんの頭頂部にある、すこしくぼんで柔らかい、ぺこぺこしている部分を大泉門といいます。赤ちゃんの頭は骨が複数枚合わさってできていますが、これは赤ちゃんが生まれてからも脳が成長を続けるため、骨と骨がくっつかずゆるんだ状態になっています。

大腿骨長【femur length:FL】

胎児の大腿骨の長さのことで、超音波検査では略して「FL」と表記されています。
超音波検査で胎児の推定体重を算出するさいに児頭大横径(頭の横幅)、おなかの横断面の面積、大腿骨長の3つの数値をもとになります。

胎動

胎動とは胎児の動きをいいます。
胎動を感じる時期や感じ方には個人差があります。
妊娠20週前後頃になると胎動を感じるとることできるようになります。
妊娠週数が浅いころは、腸が動いているような感じ、おなかの中でぴくっと小さな動きだったものが、妊娠週数が進むにつれて大きく激しく感じるようになり中にはあまりの激しさに眠れないほどだという方もいらっしゃいます。
分娩予定日が近づき胎児が骨盤内に下がってしまうとあまり動かなくなりますが、胎動はあります。

胎嚢

胎嚢とは、胎芽(胎児)・羊水・卵黄嚢が入っている袋のことです。
超音波検査では妊娠4週末から妊娠5週頃に確認され、GSと表記されます。

胎盤

胎盤は妊娠5週頃より形成され、妊娠15週前後にほぼ完成し、その後妊娠の進行に伴って発育し、妊娠後期では円盤状となり、直径15~20㎝、厚さは2~3㎝、重さは胎児のおよそ1/6の約500gとなります。
胎盤のはたきは、母子間のガスや栄養、老廃物などの物質交換とエストロゲン、プロゲステロンなど妊娠継続に重要なホルモンを生産するなどがあります。

胎盤機能不全

胎盤の働は、胎児と母体との間で胎児へ栄養や酸素を供給し、胎児から母体へ老廃物あるいは炭酸ガスを排出することで、何らかの原因でこれらの胎盤の機能が低下し、正常な働きができなくなることです。胎盤機能低下の検査として、尿中のホルモンを調べる検査、胎児心拍モニタリングNSTにより調べることができます。胎盤の機能がていかすると、胎児への栄養や酸素が送ることできなくなってしまうため、胎児の発育が悪くなってしまう子宮内胎児発育不全に陥ったり、胎児ジストレスにおちいったりし重症化することがります。程度によっては緊急に帝王切開が行われたり、人工的に陣痛を誘発し分娩に至ることがあります。

胎便

胎児が排泄する便のことで、胎便は、胎児中に飲み込んだ羊水の成分、腸内分泌物、胆汁などからなる暗緑色、粘り気のある、無臭の便で、生後2~3日間のうちに約1000g排泄されます。

胎便吸引症候群

MAS。胎便が混入した羊水を気道内に吸引することで生じる呼吸障害をいいます。胎内で胎児が胎便を排泄する原因として、胎児の低酸素血症により、腸管蠕動の亢進と肛門括約筋の弛緩が起きることが考えられます。

胎胞

陣痛によって子宮内圧が高まると、引き上げられた子宮頚管と押し下げられた卵膜の間にずれが生じ、卵膜は子宮壁から剥離する。これにより外子宮口の方向に羊水が流水が流入し卵膜が膨隆する。これを胎胞といいます。

ダウン症

ヒトの染色体は、23対=46本からなっています。
何らかの原因でこの染色体が何らかの原因で欠けたり、重なったりすることがあり、これを染色体異常といい、ダウン症は第21番目の染色体が1本多く3本ある疾患で21トリソミーとも呼ばれます。
ダウン症は出生児のなかではもっとも多い染色体異常で、発生率は出生1000人に対し1人で、母親の年齢が高くなるとその発生率はたかくなり40歳では100人に対し1人となります。
ダウン症は特徴的な顔立ち、先天性心疾患、低身長、筋力の弱さ、先天性白内症、知的障害などがみられます。

抱きぐせ

子どもが、抱いていなければ泣き止まない、眠らないというように、抱かれる事が習慣となり、子育てする上でいろいろの問題や不都合が出てきた場合を「抱きぐせ」といいます。
抱き癖に関しは、賛否両論あるようですが、最近の考え方としては、抱っこは赤ちゃんにとって安心できるもので、抱っこしてほしいと赤ちゃんが泣いたときに、それに答えて抱っこしてあげるということは、人間に対する基本的な信頼感を作っていくことになります。成長してひとりで歩けるようになり、言葉も話せるようになれば、自然と抱っこばかり要求しなくなってきます。抱きぐせがつくからと赤ちゃんも親も抱っこを我慢したりさせたりする必要はありません。抱っこを求められて応じられるときは十分抱っこしてあげてください。

多胎妊娠

2つ以上の胎児が同時に子宮内に存在する状態を多胎妊娠といい、2児を双胎、3児の場合を3胎(品胎)といいます。
多胎妊娠には2通りあり、1つは受精卵から2つに分裂するものを一卵性双胎といい、二つの卵それぞれが受精するものを二卵性双胎といいます。

立会い分娩

入院後、陣痛室・分娩室に夫や子ども、その他の家族と一緒に過ごし、新しい命の誕生を家族で迎えるというものをいいます。
陣痛時には腰をさすったり、一緒に呼吸法を行ったりし、声をかけて励ましたり分娩時には臍の緒の切断などを行うことができます。
具合的な内容はそれぞれの病院で異なり、中には立会い分娩希望の場合は安産教室の受講を必須条件としているところもあります。

脱肛

肛門から直腸や直腸下部の組織などが、肛門外に脱出する病気です。肛門粘膜脱(こうもんねんまくだつ)ともいいます。内痔核(ないじかく)が進んで、肛門の外に脱出するようになった状態を指すこともあります。

タッチケア

ベビーマッサージともいい、赤ちゃんの血液の流れを良くし、体を丈夫にするだけでなく、体重面での発育も促進してくれることが分かっています。
また、赤ちゃんとのスキンシップは、赤ちゃんとママ双方の心と心を通わせる機会となり、それによって、情緒面での安定も得られ、赤ちゃんも安心して良く眠るようになりますベビー・タッチケアーは親子の絆を強め愛情と信頼関係を育てることを目的をしています。
この絆をしっかり結ぶ力は、親子のスキンシップ(アタッチメント)と語りかけです。そうすることで、赤ちゃんの持っている様々な能力(知性・情緒・運動・五感など)を引き出し高める効果もあります。

縦抱き

赤ちゃんを立てた状態で抱っこする方法で、陥没乳頭や短乳頭などのときに効果的な抱き方の1つです。

ダンカン様式

胎盤娩出方法のひとつで、胎盤が娩出するときに胎児面を示すもの。胎児面剥離

単胎分娩

児の数による分類において、1人の児を娩出する分娩をいいます。

短肌着

着丈が腰までで、誕生から生後3ヶ月くらいまでに着用する基本の肌着です。

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