妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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妊娠・出産・新生児用語・『い』

『い』で始まる妊娠・出産・新生児に関する医学用語、専門用語、略語を解説。

息切れ

正常な妊娠であっても、全妊婦の60~70%に妊娠中の息切れや息苦しさを感じるといわれています。
妊娠が経過し、子宮が大きくなってくると横隔膜を押し上げ、肺が圧迫されるため息切れや息苦しさを感じるようになってきます。 また、妊娠中はプロゲステロンの増加に伴い酸素消費量、換気量が変わり、過呼吸を引き起こすことがあります。呼吸が浅すぎたり速すぎたりするために脳まで酸素が届かない状態になります。

いきみ

いよいよ分娩というときに起こり、お母さんの意志とは関係なく自然に下腹にはいってしまう力です。
分娩のときにいきむとは、赤ちゃんを生み出すために陣痛に合わせて息をつめ、母さんが意識的に下腹部に力を入れぶんばることです。

育児時間

労働基準法第67条により、生後満1歳に達しない生児を育てる女性は、1日2回各々少なくとも30分の育児時間を請求することができます。

育児休業

育児・介護休業法第10条により、労働者は、養育する子が1歳(場合によっては1歳6か月)に達するまで、事業主に申し出ることにより育児休業することができます。この法律に、事業主は労働者が育児休業申し出をし、または育児休業をしたことを理由として、労働者を解雇その他不利益な取り扱いをしてはならないと定めています。

育児休業基本給付金

育児休業を取得しやすくするとともに、育児休業後の職場復帰を援助・促進するための給付です。
1歳に満たない子を養育するために育児休業をとった場合に支給され、給付には2種類あります。

育児・介護休業法

正式名称は「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」
この法律は、育児休業と介護休業の制度の設置、子の養育と家族介護を行う労働者に対して事業主が行わなければならない、勤務時間などに関する措置や支援措置について定めています。これによって、育児・介護を行う労働者の雇用の継続や再就職の促進を図り、職業生活と家庭生活の両立に寄与することを通じて、その福祉の増進と経済・社会発展に資することを目的としています。
育児・介護を行う労働者が、職業生活の全期間を通じてその能力を有効に発揮し充実した職業生活を営むことができること、育児または介護について、家族の一員としての役割を果たすことができることを、基本理念としています。

移行乳

初乳から成乳に移行する3~5日間の乳汁をいいます。

異所性妊娠

子宮腔外への異常な着床および妊娠について、日本では「子宮外妊娠」という名称が使われてきました。しかし、卵管妊娠や卵管間質部妊娠など厳密には子宮外と言い難い部位への妊娠も子宮外妊娠と呼ぶことに疑問が呈されるようになったため、欧米と同様に「異所性妊娠」という名称がつかわれるようになりつつあります。
異所性妊娠とは、受精卵が子宮体部内膜以外に着床するものをいいます。着床する部位によって卵管妊娠、腹膜妊娠、卵巣妊娠、頚管妊娠の4つに分けられます。

異常分娩

分娩経過による分類において、分娩経過に異常があるものをいいます。
異常分娩には、①正常から逸脱した分娩と、②難産の2つの意味があります。正常からの逸脱の判定項目には、胎児の位置、向き、姿勢発育、胎盤や臍帯などの胎児付属物、および母親の障害ならびに合併症などがあります。手術分娩も異常分娩に属します。難産は上記の項目の異常に起因し、その特徴は異常に遅い分娩経過です。

一卵性双胎

一卵性双胎とは、1つの卵細胞が1つの精子と受精した後に2個の胎芽に分割し、それぞれが1個体として発育するものをいい、性別、血液型なども同一となります。
一卵性双胎は、受精卵の分割時期により、二絨毛膜二羊膜、一絨毛膜二羊膜、一絨毛膜一羊膜の3つに分類されます。

一卵性多胎

一卵性多胎とは、1つの卵細胞が1つの精子と受精した後に2個以上の胎芽に分割し、それぞれが1個体として発育するものをいいます。

1か月健診

新生児期は、ママの胎内での生活から、外の世界への対応の為の変化の時期です。外表奇形や先天性心疾患等の先天異常のチェックや哺乳状態、新生児黄疸のチェック等が検診の目的となります。
一般的に産婦人科の先生が行っているところもありますが、最近では専門の小児科の医師に紹介される産婦人科も増えています。

一過性徐脈

一過性徐脈とは、子宮収縮によって胎児の心拍数が一過性に減少することをいいます。

溢乳(いつにゅう)

新生児は母乳やミルクを飲んだ後にもどすことがあります。哺乳後しばらくしてから口角からダラーッと母乳やミルクが流れ出るものをいい、生理的なもので問題はありません。

遺伝カウンセリング

世界保健機構(WHO)による遺伝カウンセリングの定義は、
遺伝カウンセラーの役割は、医師が診断を下すのを補助すること、再発リスクを評価すること、この再発に関する情報を患者がわかる言葉で説明すること、また患者が適切な決断を下して行動がとれるように手助けをすることである。

遺伝子

遺伝子とは、親から子へ伝えられていく生物のさまざまな性質や形態をいい、この形態を作り上げるための設計図にあたるものを遺伝子、1個の生物を作るのに必要な最小限の遺伝子セットをゲノムといいます。
生物の遺伝子の実態は、細胞内にあり生命を維持するために重要な役割を果たす物質であるDNAまたはRNAであり、遺伝子の情報はそのDNA上に並ぶ核酸構成成分の1つである塩基の配列順序により決まります。

遺伝子診断

特定の遺伝子の有無や遺伝子の異常から病気を診断する手法を言います。

遺伝病

精子・卵子の遺伝子の異常のために起こる先天異常で、遺伝の法則にしたがって子孫に伝わります。
先天性代謝異常、進行性筋ジストロフィー症、先天性白内障、骨形成不全症、血友病、赤緑色盲などがあります。

イメジェリー

イメジェリーとは、イメージ・トレーニングのことで、妊娠中からあかちゃんや分娩のイメージしたり、リラックスしたりするトレーニングを行ない、それを出産にも応用する方法です。
身体と心を整えることによって、分娩を前向きに捉えようというもの。妊娠中に、子宮口の開く状態や胎児が下降する様子をイメージすることで分娩を肯定的にとらえられるようにするもの。イメージとしては、子宮口の開く状態を「花が開く様子」など。

インスリン

膵臓から分泌される血糖を下げる作用があるホルモン。

インスリン抵抗性

インスリンの作用効果が弱く、血糖を下げるために多量のインスリンが分泌される状態。

陰嚢水腫

陰嚢(いんのう)に水がたまってしまう病気です。
赤ちゃんの陰嚢を後ろから懐中電灯で照らして、すけて見えた場合、陰嚢水腫の疑いがあります。
母親のおなかにいる時には、赤ちゃんのおなかのなかにあった精巣(せいそう)(睾丸(こうがん))が、生まれるまでには陰嚢に降りて袋に入ります。陰嚢が通った道は、普通は自然に閉じます。陰嚢水腫は、この道の閉じるのが遅かったり、うまく閉じないことが原因で起こります。
ほとんどの場合、1年ほどで自然に吸収されるので経過をみます。2歳を過ぎても水が吸収されない場合や陰嚢が異常に大きい場合は、手術をすることがあります。
乳児の場合は手術せずに経過をみますが、1年たっても変わらない時や、だんだん大きくなっていく時や痛がる時は、小児科医に相談してください。

インフォームド・コンセント

インフォームド・コンセントは、医師の十分な説明を受けたうえで、患者自身が最終的な診療方針を選択するという「患者の知る権利」「自己決定権」を保障する考え方で、「十分な説明に基づく同意」「説明と同意」などの訳があてられます。
インフォームドコンセントとは、患者・家族が病状や治療について十分に理解し、また、医療職も患者・家族の意向や様々な状況や説明内容をどのように受け止めたか、どのような医療を選択するか、患者・家族、医療職、ソーシャルワーカーやケアマネジャーなど関係者と互いに情報共有し、皆で合意するプロセスで医療法第1条の4第2項では、「医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手は、医療を提供するに当たり、適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めなければならない」と示されています。

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