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BCGワクチン

BCGワクチンは、結核に対する予防接種です。

BCGワクチンで予防できる結核とは

結核とは、結核菌に感染することで発症する病気で、飛まつ感染と空気感染によって感染します。
生活水準の向上や栄養状態の改善、予防接種や集団健診の効果、医療の進歩や治療費の公費負担などにより急速に減少して来たのですが、日本では毎年約18,000人が新たに結核を発症し、毎年約1,900人が結核で亡くなっているという現状があります。
結核に対する免疫は妊娠中はママからもらうことができないので、生まれたばかりの赤ちゃんもかかる心配があります。生まれてはじめて結核菌を吸い込んだ場合、10~15%の人ではその後1、2年のうちに発病し、特に小さい子どもがかかると肺だけでなく、全身の結核症や結核性髄膜炎になり、重い後遺症を残すことがあります。
抵抗力の弱い赤ちゃんが結核に感染すると全身に及ぶ重篤な結核や髄膜炎を引き起こすことがあり、なかには運動麻痺などの後遺症を残すことがあります。

BCGワクチンの種類

BCGワクチンは、生ワクチンで接種方法はスタンプ方式です。

BCGワクチンの接種時期・回数

BCGワクチンの接種スケジュールは生後11か月(1歳未満)までに1回接種します。

※11歳から12歳に接種する2種混合ワクチンの代わりに3種混合ワクチン接種でも可。(任意接種)

BCGワクチン接種の推奨

百日せきの予防のため四種混合(DPT-IPV)ワクチンを3回受けた後の生後5~8か月ごろに接種するのが最適です。

BCGワクチンの副反応

リンパ節の腫れや局所・全身の皮膚症状などの比較的軽度な局所反応は一定の頻度でみられますが、骨炎や全身性のBCG感染症、アナフィラキシーなどの重大な副反応の報告は稀です。
※コッホ現象:結核菌にすでに感染している場合にBCGを接種すると早期(10日以内 多くは3~5日)に接種部位が発赤し腫れて膿み、2~4週間で消炎、瘢痕化し治癒するという反応がおきます。これをコッホ現象といいます。接種後10日以内に接種部位に発赤や膿がみられた場合には、小児科を受診してください。

BCGワクチン接種を受けることができない場合

以下のような場合はBCGワクチン接種を受けることができません。

  1. 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者。
  2. 本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者。
  3. 結核その他の疾病の予防接種、外傷等によるケロイドの認められる者。
  4. 免疫機能に異常のある疾患を有する者及び免疫抑制をきたす治療を受けている者。
  5. 結核の既往のある者。

BCGワクチン接種を受けるにあたって医師の相談が必要な場合

以下のような場合はBCGワクチン接種前に医師の相談を受けましょう。

  • 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者。
  • 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者。
  • 過去にけいれんの既往がある者。
  • 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者。
  • 本剤の成分に対してアレルギーを呈する恐れのある者。

BCGワクチン接種後の注意

BCGワクチン接種後には以下のような点に注意しましょう。

  • ワクチンの接種を受けた後30分間は、病院にいるなどして様子を観察し、お医者さんとすぐに連絡を取れるようにしておきましょう。
  • ワクチン接種後24時間は、副反応の出現に注意しましょう。
  • 接種当日の入浴は差し支えありませんが、注射した部位をこすることはやめましょう。
  • 接種当日は接種部位を清潔に保ち、いつも通りの生活をしましょう。ただし、はげしい運動や大量の飲酒は避けましょう。
  • 万一、高熱やけいれんなどの異常な症状が出た場合は、速やかにお医者さんの診察を受けてください。
  • 接種後2か月間は妊娠しないように注意してください。

ワクチン接種のお願いとご注意

より安心して予防接種を受けるためには、かかりつけの小児科医、県内保健所、市町村予防接種担当窓口で詳しい説明を受けてください。
予防接種の施行方法がめまぐるしく改正されています。各保健センターや予防接種施行医療機関で情報を得るようにしてください。

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