妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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赤ちゃんの精神(適応性・言語・社会性)の発達

精神とは、脳の複合的に結びついた活動を意味し、認知、言語、情緒、社会性などさまざまな能力から成り立っていえます。これらの活動は、運動機能や聴覚、視覚など感覚器の働きと密接につながっています。
赤ちゃんの精神発達とは、周囲の環境に適応し、さまざまな課題に適切に対処できる能力を身に着けることを意味しています。

赤ちゃんの認知の発達

赤ちゃんの認知機能は順序を追って段階的に発達していきます。
2歳頃までは、触れる、見る、なめる、においをかぐなどの直接的な感覚刺激を通して対象を把握します。これらの認知機能は運動機能の発達と密接に関連しています。
生後4~5か月になると首がすわり、対象となるものをしっかるとみることができるようになり、人を認識できるようになります。
あやされると大きな声をあげて笑い、近くに人がいないと泣き出したりするようになります。6~7か月になるとしっかりとママやパパを認識できるようになり、人見知りが始まります。さらに、運動機能が発達し、ハイハイやつかまり立ちができるようになるとママの後追いが強くなります。

赤ちゃんの言語の発達

言語の発達は認知機能の発達と密接に関連しています。
新生児期はおなかがすくと泣き、おなかがいっぱいになると眠るという生活をしています。生後2か月頃になると赤ちゃんはしきりと声を出すようになり、ママやパパが声をかけるとその声に反応するようになります。
生後4~5か月頃には、周りの人があやすと声を出して笑うようになります。
はっきりと意味を持たない赤ちゃんの言葉を喃語(なんご)といい、最初は「あー」、「うー」という単純な音なのですがしだいに音の種類が増えていきます。
7~8か月頃になると音や声のする方向を振り向き、欲しいものがあると「あーあー」と声を出すようになります。
9~10か月になると赤ちゃんは「ちょうだい」「だめ」などの単純な言葉を理解するようになります。
11~12か月頃になると「バイバイ」と声をかけると「バイバイ」と手を振るようになります。
12か月頃になると欲しいものを指差したり、「ワンワンはどれ」と聞くと犬のぬいぐるみを指で指すようになります。
しかし、言語の理解はできても意味のある言語を話すことはまだできず、一般的に「マンマ」や「ワンワン」などの有意語は1歳2~3か月頃にならないと出現しません。

赤ちゃんの社会性の発達

赤ちゃんは、社会の中で生活し、社会の中で知識や技能とともに対人関係を身につけなければなりません。
社会性の発達には、身体的要因、知的能力、気質、性格など赤ちゃん自身の要因と家族などの環境因子が影響します。環境要因としては家族の対応能力や育児への理解や意識などがあげられ、赤ちゃんは周りの人たちとの交わりのなかで社会に適応する行動様式を身につけていきます。この行動様式を習慣化するためのものが「しつけ」です。

赤ちゃんの情緒の発達

情緒は不快ー快、喜び、怒り、悲しみ、恐れ、憎しみ、驚き、愛情、悩みなど主観的な経験に基づく感情で、赤ちゃんの頃は快ー不快、興奮など未熟な状態が中心で、その後の人との関わりを通じて、怒りや恐れ、愛情などのより複雑なものへと整理・分化されていきます。

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