妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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妊娠中からの乳房の変化と母乳分泌

妊娠中、卵巣や胎盤から分泌されるエストロゲンやプロゲステロンの働きで乳腺が発育し、出産後から授乳に向けて乳房は変化します。
乳汁分泌にかかわる乳房の変化は、授乳に向けて妊娠初期からはじまります。

妊娠初期の乳腺の発育

妊娠初期から妊娠中期かけて乳腺が発育し、乳頭が発達します。
エストロゲンやプロゲステロンの作用により乳管や腺組織が増殖します。
個人差がありますが、妊娠中に乳房が大きくなります。

妊娠中期の乳汁生成

妊娠中期から妊娠後期にかけて乳汁の産生が開始します。
乳腺が乳汁を分泌し始めるのは、妊娠中期から産後2日目ころまでです。
乳汁の産生には、プロラクチンなどが作用し、妊娠16週ころには腺房細胞から分泌が始まり、腺房腔に初乳がみられるようになり、妊娠後期にはさらにプロラ クチンが高濃度となり乳汁の産生の準備は整いますが、プロゲステロンなどの働きにより乳汁の本格的に分泌されません。

出産後~乳汁の本格的生成

胎盤が娩出されるとプロゲステロンなどの急激な減少がおこり、抑制されていたプロラクチンが作用しはじめ本格的な乳汁の生成が開始します。
産後1日目後半ころから乳房が充満し始め、産後36~96時間にかけて乳汁分泌量が急速に増加し、産後4日目までに初乳が移行乳に代わり、産後8~10日目ころには成乳となります。
産後早期に頻回の授乳がおこなわれると、吸綴刺激により母乳産生がより早く増加します。

出産後9日目以降~乳汁分泌の維持

産後継続的に授乳がおこなわれ、乳首を吸綴するなどの乳頭への刺激により母乳が分泌されます。このころの乳汁産生量は、授乳や搾乳により乳房から取り除かれる乳汁量によって乳汁産生量が決まり、調整されます。すなわち、赤ちゃんとママの乳房の需要と供給のバランスシステムにより、母乳分泌が調整され続けています。
この時期の母乳量は徐々に増え、産後6か月目には550~1150ml/日、平均800ml/日の母乳が分泌されます。

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