妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
スポンサーリンク

母乳育児の問題点とデメリット

母乳が赤ちゃんにとって最良の栄養であるということはわかっていても、さまざまな問題があって母乳育児ができないケースもあります。
例えば、母親の栄養に問題がある場合、、母体からの感染症(ATL、HIVなど)、母乳からのアレルギ-感作、環境汚染物質の移行などがあります。
また、母乳で育てたいと思っていても、家庭や仕事の都合であきらめなくてはならないケースもあります。さらに、ママやパパの考え方で人工栄養を選ぶというケースもあります。

母乳の汚染

母乳は、ダイオキシン、PCB、環境ホルモンなどにより汚染されていることがわかっています。母乳中のダイオキシン類の濃度は徐々に減少傾向にあると報告されていますが、母乳を飲むことによる乳幼児の影響についてまだわかっていません。
ただし、WHOは、「母乳中にはダイオキシンやPCBが含まれているが、母乳栄養には乳幼児の健康と発育に関する利点を示す明確な根拠があることから、母乳栄養を奨励し推進すべきである。」としている。厚生省は、「母乳の摂取期間は短く、栄養や免疫の有効性を考慮すれば、安易に母乳をやめるべきではない」との見解を示している。

母乳による垂直感染

母乳による垂直感染には、成人T細胞白血病(ATL)と後天性免疫不全症候群(エイズ)があります。ATLは原因ウイルスとされるHTLVが、エイズはHIVが母乳を介して赤ちゃんに移行します。
どちらも母乳感染遮断により感染者やキャリアを減らすことができるため、人工栄養を選択することが勧められています。

仕事をもっている

就業中の女性の場合、育児休業や育児時間というものがあっても、それらを請求しにくい環境であったり、搾乳をおこない母乳を保管したいと思っても保管する冷蔵庫がない、搾乳を行い冷凍母乳を保管できても、赤ちゃんを預けている保育所が母乳に対して理解がない、さらに子育てと仕事の両立で母親の疲労のため、母乳育児の継続が難しいことなどがあります。

外出先での授乳に気をつかう

外出先での授乳はどこでもできるわけではないため、事前に授乳が可能な場所や授乳室の場所を確認しておく必要があります。
外出の際には、スカーフやバスタオル、ブランケット、授乳布などを用意しておくと便利です。車中での授乳は、外から見えないように窓をバスタオルなどで覆うと良いでしょう。

赤ちゃんを預けることが難しい

完全母乳の場合、用事があってもなかなか赤ちゃんを預けることが難しいものです。
事前にわかっていれば、冷凍母乳を用意しておくと預けることができます。
ただし、哺乳瓶と乳首に慣れておかないと赤ちゃんの中には嫌がる子もいます。
乳首を嫌がる赤ちゃんは、スプーン授乳がお勧めです。

母乳にはビタミンKが不足

母乳にはビタミンKの含有率が低く、完全母乳栄養の赤ちゃんはビタミンKが十分に得られません。ビタミンKは、血液凝固因子を合成する時に必要なビタミンで、不足するとビタミンK欠乏性出血症が発症し、消化管出血や頭蓋内出血を起こしてしまいます。
ほとんどの病院では、ビタミンk欠乏性出血症の予防のために、出生1日目、5日目、1か月目にビタミンK2シロップを飲ませています。

簡単に薬が飲めない

ママが口にしたものは、ほとんどのものが母乳に移行します。薬も同様に母乳に出るのですが、その量は非常に少ないことが知られています。さらに、授乳中でも安全に服用できる薬もたくさんあります。何らかの病気で薬を服用しなければならない場合には、医師にきちんと相談して適切に対処する必要があります。

おっぱいのトラブル

乳腺炎や乳頭亀裂などおっぱいにトラブルが起こることがあります。
多くは、まちがった授乳法によるもので助産師や看護師に指導を受け、正しい知識と方法を習得することでトラブルを防ぐことができますし、もしもトラブルが起こっても正しい対処ができます。

授乳回数が多い

母乳を早期に確立するためには、出産後から頻回授乳をおこなわなければなりません。確かに分娩の疲れがとれないうちからの頻回授乳は大変なのですが、母乳分泌が順調になれば授乳間隔もあくようになりますし、赤ちゃんとママのリズムが整ってくると楽な授乳になりますから慣れるまでは、パパやご家族に協力してもらい、ゆっくり休むよう心がけましょう。

食事に気をつけなければならない

ママが食べたもので母乳が変わります。
母乳の味が変わるだけでなく、脂っこいものを食べるとおっぱいがつまってトラブルを起こしたり、赤ちゃんに湿疹が出たりすることもあります。
赤ちゃんのために大好きなチョコや辛いものを控えたり、アルコールが飲めなかったりと我慢しなければならないのですが、たくさん食べなければ大丈夫です。
また、母乳にいい食事はママの健康にも良い食事です。

その他

  • 卒乳がむずかしい。
  • 哺乳瓶と乳首を嫌がる。
  • どれくらい飲んだかわからにことが不安。
  • 母乳パットが必要。
  • おしゃれな服が着れない。
  • 夜間の授乳が大変。
  • 乳房・乳頭の形が悪くなる。
  • なかなか1人の時間がとれない。
  • パパが授乳できない。
スポンサーリンク