妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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赤ちゃんの吸綴に関わる口腔の構造

授乳の基礎知識として赤ちゃんがおっぱいを吸う吸綴するための舌、口唇、下顎、頬などの役割、構造、はたらきについて理解しましょう。

吸綴とは

赤ちゃんがおっぱいを吸うことを”吸綴(きゅせつ)といいます。
漢字それぞれは、”吸”はすう、”綴”はすするという意味をあらわします。

吸綴に関わる口腔の構造

口腔は、口唇、上顎、下顎、頬、舌、口腔底、歯茎、軟口蓋、硬口蓋、口蓋から形づくられ、吸綴に適した構造になっています。

口腔

新生児の口腔は、大人と比べると垂直方向に短く、口を閉じると口腔内がほぼ密閉された状態になる構造になっています。

口唇

新生児の口唇は、乳頭と乳輪を口に中に入れて保持し、前面から密閉します。

新生児の両頬の脂肪組織は、乳頭乳輪の位置を保ち、安定して吸綴できるようになっています。頬の脂肪組織は早産児の場合は少ない。

上顎

上顎と上唇をつなぐ上唇小帯が強く付着していると乳頭を吸着したときに口腔内が密閉されづらくなることがあります。

下顎

吸綴時に下顎が下がることによって密閉された口腔内が広がり陰圧を作り出します。

新生児の舌は、授乳中に乳頭を口の中に引き込み、吸い口の位置によって安定させます。また、舌は口腔内を密閉しやすく、形を変えることによって口腔内容積を増加させて吸引陰圧を作り出します。
さらに、乳頭乳輪を圧して波形状に動くことによって乳汁を押し出します。
舌は乳汁を咽頭に流れ道をつくります。
口腔底と舌背面中央をつなぐ舌小帯が短すぎると舌が十分い機能しないこともあります。

口蓋

口腔の屋根を形成する口蓋は、前方の硬口蓋と後方の軟口蓋からなっています。
硬口蓋は、口腔内での乳頭の位置を安定させ、舌とともに乳頭乳輪を圧迫し、軟口蓋もまた舌と協調して口腔の後方を密閉し、嚥下時に軟口蓋は挙上して咽頭壁に接して鼻腔を閉鎖し、乳汁を下咽頭に流します。

喉頭蓋

新生児の咽頭蓋は、軟口蓋の直下にあり、乳汁は気管に入らず咽頭の側壁を通過して食道に入ります。新生児の咽頭は大人よりも高い位置にあり、嚥下時には咽頭が上昇して乳汁が咽頭に流れやすくなっています。

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