母乳育児の方法
赤ちゃんは生まれたすぐからおっぱいを上手に飲むことはできません。
ママ、特に初産婦さんにとって全てが初めての経験です。
赤ちゃんはまだ上手におっぱいが吸えなず、ママのおっぱいの量もすくなく、母乳育児が順調になるまでには経験を重ねることが大切です
。
授乳の手順、授乳のときの姿勢、抱っこのしかたなどちょっとしたコツを掴むとうまくいくこともあります。
早期授乳
授乳の開始は、ママと赤ちゃんに問題がなければ出産直後から可能となります。
出生直後の赤ちゃんは、出産のストレスにより生後30分間は意識が明瞭で活動的な状態にあり、目を開き、声に反応し、相手をじっと見つめ、乳頭を強く吸うという行動がみられます。
このことから『母乳育児成功の10カ条には、”産後30分以内に母乳育児が開始できるように、母親を援助しましょう”という項目があります。
さらに、その後赤ちゃんが泣いたら母乳を飲ませるよう心がけることで母乳率が高くなるという調査報告が多数あります。
また、早期接触、早期授乳をおこなうことによりママの子宮収縮が促進され産後の復古を促すことができます。
適切で楽な授乳姿勢
基本的には、赤ちゃんが自然に快適な姿勢で授乳ができ、ママも安心し、おだやかな状態で授乳ができていればどのような姿勢を行っても良いのですが、初めての授乳では力が入ってしまいうまくいかないこともあります。
ママがリラックスした状態で授乳ができる場所で足台、枕、クッション、タオルなどを使って楽に授乳できるよう工夫しましょう。
授乳時の抱き方
授乳のときの抱き方には、横抱き(ゆりかご抱き)、交差横抱き(交差ゆりかご抱き)、脇抱き(フットボール抱き)、添え乳(寝た姿勢での授乳)、立て抱き(またがり座り抱き)があります。
赤ちゃんとママが快適で問題のなく授乳がおこなえるためにもママと赤ちゃんの状態にあった抱き方を選びましょう。
快適な抱き方のポイント
- 耳、肩、腰が一直線になり、首がねじれたり、うつむいたり、のけぞったりしていない。
- 乳房を赤ちゃんに近づけるのではなく、赤ちゃんを乳房に近づけてママの身体に密着させる。
- 頭と肩を支える。身体全体を支える。
- 赤ちゃんが乳房に近づいたら、鼻とママの乳首を向き合わせる。
母乳不足の見分け方
授乳は基本的に、出産直後から赤ちゃんが欲しがるときに欲しがるだけ飲ませる自律授乳を行います。
個人差はありますが母乳分泌がある程度増え始めるまでは授乳後すぐに泣き出し、また授乳するといった頻回授乳が続き、徐々に1回量が増え授乳リズムが確立してきます。
授乳リズムがととのうまではあまり神経質になる必要はありませんが、次のような母乳不足サインが常に認められる場合は小児科の医師や出産した病院の医師・助産師に相談しましょう。
- 授乳後すぐにおっぱいを欲しがる。
- 20分以上吸綴し続ける。
- 機嫌が悪く、授乳後もすいぐに寝付かない。
- 便の回数が少ない。
- 尿量、尿回数が少ない。
- 体重の増えが悪い。