妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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モロー反射

モロー反射とは、脳幹レベルでの反射の1つでオーストリアの小児科医エルンスト・モローが発見したのです。
モロー反射は、中枢神経系の指標として最も重要とされます。

モロー反射の誘発方法

モロー反射をみるための正しい誘発方法は、新生児の頭部を手の平で支え30度ほど持ち上げた後、急に頭を手にのせたまま頭を落下させます。
頭を転落する危険性もありますから注意が必要です。
この反射は頭部の落下だけでなく、大きな音や児の寝ているベッドに衝撃があった場合にも見られます。

モロー反射の反応

モロー反射の正常な反応は、両手と両足を左右対称に外側に伸ばし、それからゆっくり手を前で交差するように抱え込む運動、ちょうど抱きつくような動作をします。

モロー反射の意義

モロー反射の動きは、母親などから落下しそうになった時、近くにあるものにつかまる事で落下の危険を回避するために有用だと考えられています。

モロー反射の出現・成熟する在胎週数

モロー反射は、在胎27週頃から出現し、在胎38週頃には成熟します。

モロー反射の消失時期

モロー反射は通常4ヵ月で消失します。

モロー反射の異常

モロー反射がみられない場合や弱い場合は中枢に異常が疑われます。

モロー反射の亢進

モロー反射が亢進する場合には、低血糖などが疑われます。
頭蓋内出血の場合は初期にモロー反射は亢進しますが、その後減弱し、消失します。

モロー反射の減弱・消失

モロー反射が弱い場合は、核黄疸などが疑われます。
モロー反射が出現しない場合は脳障害、左右の鎖骨骨折、左右上腕神経の損傷が疑われます。

モロー反射の消失の遅延

モロー反射の消失が遅れる場合は、脳性麻痺などの脳の障害が疑われます。

モロー反射の左右非対称

モロー反射の反応が左右対称で起こらない場合は、分娩麻痺、片方の鎖骨骨折、片側の上腕神経の損傷が疑われます。

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