妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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胎児から新生児の反射・運動の発達

出生するとすぐに体外生活に適応するために赤ちゃんの様々な器官や臓器は変化します。胎児から新生児へ向けて反射・運動も発達します。

胎児の反射

胎児の頃にも様々な反射がみられます。
在胎7週ころから眼周囲の刺激に対して頭部を反対方向に向ける逃避反射が認められ、在胎10~11週ころには、眼瞼の刺激で顔をしかめる反射、さらに16週には、顔面の刺激で顔をしかめながら顔をのけぞらせる反射が認められます。
在胎12~13週ころから足底に触れると足の指を開いて反り返るバビンスキー反射および手掌を刺激すると指が内側に折り曲げる把握反射が認められます。
在胎22~23週ころには、気道の刺激でくしゃみをする反射、吸綴反射は22週ころから認められます。

新生児早期にみられる原始反射

新生児早期にみられる原始反射には以下のようなものがあります。

【追吸反射(ルーティング反射)】
口角や頬に指や乳首が触れると、それを追いかけるように顔を向け、口に含もうとする反射。在胎26週頃に出現し、31週頃に成熟します。
【吸綴反射】
口の中へ小指を入れると強く吸い付き、乳首を吸うように音を立て、唇と舌で吸い付く反射行動です。在胎26週頃に出現し、32週頃に成熟します。
【手掌把握反射】
指の手のひらに指などをおくと、指を屈曲させて握るうような動作をします。在胎28週頃に出現し、32週頃に成熟します。
【足底把握反射】
足の指の付け根を圧迫すると、指全体を屈曲させ握るような動作をします。在胎28週頃に出現し、32週頃に成熟します。
【モロー反射】
赤ちゃんの頭を支えて仰向けに寝かせ、急に頭の支えをはずすと両腕を胸の前へ突き出して広げ、指先まで力が入ったような状態から何かにしがみつくような動作をいいます。また、大きな音がしたときや、自分のしゃっくりでもこの反射が見られます。在胎27週頃に出現し、38週頃に成熟します。
【定位反射(踏み出し反射)】
新生児の片方の足を足背を机の端にこすると下肢が屈曲してまたいで机に足をつく反射。在胎34週頃に出現し、40週頃に成熟します。
【自動歩行反射】
新生児のわきの下を支え、足底を台に付けて体全体を前傾させると下肢を交互に曲げ伸ばして、あたかも歩いているような動作をする反射。在胎34週頃に出現し、40週頃に成熟します。
【ガラント反射】
側臥位で水平抱きにし、脊柱のそばを一側ずつ上方から下方へ指でゆっくりこするとこすった側へ脊柱が弓状に曲がる反射。在胎20週頃に出現します。
【Babinski徴候】
足の裏をとがったもので踵から爪先にむけてゆっくりとこする。足の親指が足の甲の方にゆっくり曲がり、他の4本の指は外側に開く反射。
【引き起こし反射】
仰臥位で両手首を握り、ゆっくり坐位まで引き起こすと頚・肩・上肢の筋肉を使って、あたかも引き起こされるのに協力するかのように肘を屈曲し、半屈位で維持する反射。
【非対称性緊張性頚反射(asymmetric tonic neck reflex )ATNR】
頭部および体幹を正中線に対称的に置いた後に、頭部を一側に向けると顔の向いている側の上下肢が伸展し、後頭部側の上下肢が屈曲する反射。 在胎28週頃に出現し、生後5週頃に成熟します。
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