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助産師からママと赤ちゃんへ産後の心のケア | 産後の過ごし方

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分娩直後から始まる母体の変化と産後を快適に過ごすためのアドバイス。産後の心のケアについて。
産褥体操は全身の血液循環を促し、筋力を回復し、子宮復古および全身の回復を促進し、乳汁分泌促進、産褥血栓症の予防、リラクゼーションの効果があります。

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産後の心のケア

女性は、出産後、母親とよばれる存在となりますが出産しただけで母親になれるわけではありません。
女性は、妊娠中からお腹の中の赤ちゃんを想像し、母親像を形成し、同時に胎児への愛着を高め、出産という体験を経て、わが子と対面し、育児を通してしだいに母親という役割を獲得していきます。
産後において心理的にも強く影響を受け、また心理的な状態は、身体的状況から強く影響をうけます。

産後の心理的適応過程

女性が母親として心理的に適応していく過程については、妊娠期の母親役割獲得過程をルービンが概念化しています。
産褥早期の母親役割過程を経過に応じて、「受容期」「保持期」「解放期」の3つの期間、3つの段階で説明しています。

受容期

産褥1~2日目にあたり、母親自身が受容的で依存的な態度を示す時期です。
この時期は、疼痛や疲労、不快症状などにより身体の活動が制限され、その後の育児などに対して抑うつや無方向性を引き起こします。
この時期においては、看護師や助産師にサポートを受けながら自己の確認として、出産体験を振り返ることによって、肯定的にとることができるようになります。また、この時期は子どもの確認に関心が注がれており、目で見て、触れることによって、母親の子どもへの愛着が増していきます。

保持期

産褥3~10日間がこの時期にあたり、自立的な状態に移行する段階です。
受容期を過ぎ、心理的な安定を得て、依存性は減少し、自分で自分自身のコントロールを要求する時期です。
身体的に回復するにつれて、育児技術の習得や子どもに対する世話を積極的に行うようなります。また、授乳がうまくいくと満足感を味わい、うまくいかない場合は失敗感をもってしまいがちです。

解放期

産褥10日~1か月の時期が、解放期で子どもの母親であること、すなわち母親役割を受け入れいく時期です。
産褥期の閉じこもりから出る時期でもあり、子どもの生活に合わせて自分の生活整えていく時期です。

母子の愛着・絆の形成

愛着・絆の形成のためには、出産直後の早期に赤ちゃんと接触することがとても重要で母子の早期接触、早期授乳、夫の立会いなどが推奨されています。
絆形成の基盤となるものは、母子の相互作用で母親と子どもがともに五感の全てを活用し、互いの存在を感じあい、反応しあうことだとされています。
そのため母子いずれかの健康状態が障害されていたり、母親の精神的状態が不安定にあるときには、母子の相互作用がうまく機能しないため、母親の精神状態が安定する夫や家族の協力が大切となります。

親役割の獲得

初めて赤ちゃんを出産した母親が母親役割を獲得していくためには、赤ちゃんとかかわる中での満足感と自信を身につけていくことが重要です。そのためには授乳などを中心に赤ちゃんの合図を読み取り、適切に応対できるよう、入院中に看護師や助産師のサポートを受けながら自信をつけていきましょう。
退院後においては、育児と家事などそれまでとはまったく異なる生活となるため、新たな生活に適応するまでの間、できるのであれば祖父母の協力を受けると良いでしょう。
とくに母乳育児を行っていると2~3時間毎の授乳、その前後のおむつ交換、沐浴、それらの合間を縫って、掃除、洗濯、炊事などをおこなわなければならず睡眠不足や疲労の蓄積から母親の精神的な安定は保たれにくい。
できれば母親は産後1ヶ月くらいは支援を受けて、授乳と赤ちゃんのお世話の合間に適度な休息をとりながら家事などはほどほどに行っていくと良いでしょう。そのためには、夫婦間の役割調節や祖父母からの支援などを受けることが望ましいでしょう。
家族内の支援が望めない場合は、社会資源による支援を受けることも考えて、妊娠中から地域の育児支援センターやファミリーサポートセンターなどで受けることができり社会資源を調べておきましょう。

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