妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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黄色初乳は飲ませても良いですか?

「搾乳していると祖母から黄色おっぱいは捨てなさい。」と言われました。飲ませても大丈夫でしょうか?
黄色おっぱいは初乳とよばれるもので出生直後から産後2日頃に分泌されるものです。
昔、日本では初乳を捨てるといい風習があったようですが、母乳の研究が進み初乳は栄養面だけでなく免疫成分が多く含まれていて赤ちゃんを感染から守るために重要だということがわかっています。

初乳が黄色理由

出産直後から分泌される初乳は粘り気があって黄色味をおびています。
初乳が黄色く見える理由は、初乳に含まれているβカロテンのためです。
母乳は、初乳→移行乳→成乳と変化し、それぞれ成分が異なり。
初乳に含まれるβカロテン量は112μg、成乳の23μgと比べると5倍以上も多く含まれているため黄色く見えます。

初乳が早産児に必要な理由

母乳には、脂肪、蛋白質、炭水化物、ミネラル、ビタミン、微量元素、免疫物質としてIgA、ラクトフェリン、リゾチーム、オリゴ糖、細胞成分(リンパ球、マクロファージ)などが含まれていて、それぞれの時期の赤ちゃんにあうように経時的に変化します。
初乳は免疫にかかわる成分を多く含んでいます。
特に初乳には分泌型IgAという免疫グロブリンが多く含まれていて、消化酵素などで分解されることなく腸に届き、腸全体に広がり感染から守ってくれます。

早産児にとっての初乳

早産児の場合、在胎週数によって大きく異なりますが、母体外生活ができる準備が整う前に出生しているため未熟な状態にあります。
免疫機能や消化機能も未熟で母乳の必要性は大きいといえいます。
また、早産児の母親の母乳は正期産の母親の母乳とその組成が異なります。
消化機能に負担がかからないよう消化に適しており、成長に必要な脂肪はより消化・吸収しやすいく重要なエネルギーとして有利です。さらに早産児の神経系の発達に必要なドコサヘキサエン酸(DHA)やアラキドン酸が多く含まれています。
妊娠週数が32週以下の早産児や1,500g未満で生まれた赤ちゃは壊死性腸炎に罹るリスクを低下させる効果があると言われています。

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