妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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光線療法の副作用はありますか?

早産や低出生体重児の場合、黄疸が強く出て光線療法を受けるケースが多く、不安を感じるママも少なくありません。

光線療法とは

光線療法とは、光化学反応によりビリルビンを生体に排泄する治療法です。
ビリルビンは、光線を新生児の皮膚に照射することにより、光エネルギーが皮膚、皮下に存在するビリルビンを水溶性に変化し、尿や胆汁に排泄されやすくなるという特性があり、光照射により、皮下脂肪組織中のビリルビンの構造を変化させ、水様性の毒性のない物質に変化させ、尿中、便中に排泄させ、血中のビリルビンを減少させる効果があるというもので、高ビリルビン血症の早期治療として用いられています。
照射の方法より蛍光灯、LEDおよびspot lightで赤ちゃんの上から照射する方法、赤ちゃんを包んで背部より照射するfiber opticlight、赤ちゃんを光透過性の服を着せて背部から照射するベッド型があります。
光線から目を保護するために、赤ちゃんにはアイマスクが用いられ、できるだけ多く照射するためおむつのみとなります。

光線療法中にみられる症状

  1. 光線療法中は輻射熱のため高体温を起こしやすいため定期的に体温の測定がおこなわれます。
  2. 体温、環境温の上昇や胆汁が多量に排泄されることにより起こる下痢などで不感蒸泄が増えるため尿や便のチェックがおこなわれ、哺乳量を増加し脱水の予防がはかられます。
  3. 光線により皮膚の発赤や発疹を生じることがありますが、治療を中止すると消失します。
  4. 頻回の便、光線便によりでん部かぶれや皮膚密着部の発赤やかぶれがみられることがあるため皮膚の観察、保清に努められます。
  5. 光線による網膜に対する障害をを引き起こす可能性があるので、治療中は目を保護するアイマスクがきちんと装着されているか頻回にチェックされます。

光線療法後にみられる症状

  1. 光線療法直後は、体温低下が起こりやすく、とくに、早産児、低出生体重児の場合は体温調節が未熟なため環境温、体温の観察がおこなわれます。
  2. 光線療法の副作用として有名なものに、赤ちゃんの皮膚色がブロンズ色になり、血清・尿が一過性に褐色調を示すbronze baby syndromeがありますが徐々にもとの皮膚の色にもどります。
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