妊娠中の乳房ケア
妊娠すると乳房は驚くほど大きくなります。
しかし、大きくなったからといって赤ちゃんが生まれたらスムーズにおっぱいが出るとはかぎりません。
母乳で育てたいと思うようであれば、妊娠中からきちんとケアしましょう。
妊娠中に母乳が出ないわけ
妊娠中、卵巣や胎盤から分泌されるエストロゲンやプロゲステロンの働きで乳腺が発育します。一方では、これらのホルモンが乳汁分泌ホルモンであるプロラクチンの作用にブレーキをかけていて、妊娠中に母乳分泌が起こらないよう抑制されています。
母乳育児をスムーズにするために妊娠中にできること
妊娠すると乳房は驚くほど大きくなります。
母乳で育てたいと思うようであれば、妊娠中からきちんとケアしましょう。
乳頭のチェック
赤ちゃんが生まれてからスムーズにおっぱいが飲める鍵はママの乳頭にあります。
自分の乳頭をチェック、出産後赤ちゃんがおっぱいを飲めるように乳頭の手入れをおこなっておいてください。
赤ちゃんが吸いやすい乳頭は、乳首の長さが1cmくらいで、耳たぶ程度の柔らかさが理想です。
次の乳頭は赤ちゃんが吸いにくいタイプですから、吸いやすい乳首にするためのケアが必要になってきます。
- 短乳頭:乳首が短い状態の乳頭をいいます。
- 扁平乳頭:乳首が扁平でほとんど出てない状態の乳頭をいいます。
- 陥没乳頭:乳首が乳房にめり込んでいて乳頭が陥没している状態の乳頭をいいます。
- 裂状乳頭:乳首に大きな溝がある状態の乳頭をいいます。
- 巨大乳頭:乳首が非常に大きい乳頭をいいます。
- 小乳頭:乳首が非常に小さい乳頭をいいます。
乳房を締めつけない
乳腺の発達を促すために、乳房を締めつけるような、ピッタリとした下着やブラジャーなどは避けましょう。
乳首を清潔にし、皮膚を強くしましょう
乳首がきれいに保てると共に、赤ちゃんの吸う力に耐えられる皮膚をつくります。
乳房の血行を良くする
ラジャーを着けないだけでも、自然な揺れで血行が促進されます。
乳首と乳輪部のマッサージ
妊娠16週くらいになったら、通っている病院の助産師さんなどに自分の乳首をチェックしてもらい、マッサージの方法の指導を受けましょう。
乳房マッサージや乳首の手入れなどをおこなうとでお腹が張る方がいます。
これは赤ちゃんがおっぱいを吸う刺激と同じで、子宮収縮ホルモンであるオキシトシンが分泌され、それが作用し子宮の収縮が起こるためです。
お腹の張りは子宮収縮ですから流早産の原因となることがあります。
乳房マッサージは医師の指示を受け、助産師から正しい方法の指導を受けてから必ず行ってください。
また、乳頭の手入れや乳房マッサージをおこなっていてお腹の張りや痛み、出血などがあればすぐにやめ、横になって安静にしてください。
しばらく安静にしても症状がおさまらない場合、出血の量が多い、出血がとまらない場合などはすぐに病院へ連絡なさってください。