腹帯とは
日本では古くから妊娠第5月に入った戌の日に腹帯を巻いて安産を祈願するという慣わしがあります。現在では、腹帯は高血圧を誘因すると異議を唱えたり、あせもやかぶれの原因となると必要性を疑問視したりする意見もあります。
腹帯は必ず使用しなければいけないというものではありませんから苦しかったり、暑かったり、汗疹ができたりするようであれば無理に使用する必要はありません。
腹帯の効用として言われていた、赤ちゃんが大きくなりすぎないなどの効用は医学的にはありません。
腹帯・ガードルの機能
- 骨盤を支える。
- 増大した腹部を下方から支持しする。
- 腰の負担を減らし腰痛を軽減する。
- 冷えを防ぎ腹部の保温する。
- 外圧からおなかの赤ちゃんを守る。
- おなかを支えることで皮膚が伸びすぎることを防ぎ、妊娠線予防にも役立つ。
- 妊婦本人や家族の妊婦としての自覚を高める。
腹帯の種類
腹帯には、古くから使用されている岩田帯のほかに、ガードルタイプ、コルセットタイプなどさまざまな種類があります。
- 岩田帯腹:さらし半反を幅二つ折りにして使用。綿100%で吸湿性に富み、肌への刺激も少なく、それぞれの腹部の大きさにも調節ができます。
- 腹巻タイプ:通常の腹巻きのようなタイプです。適度なサポート感があり、適度なサポート感があります。
- コルセットタイプ:腹巻きのようにおなかをすっぽりと包むタイプのものやマジックテープで装着できるタイプのものなどがあります。
- ガードルタイプ:一般的なガードルの形をし、下腹部を支えるよう工夫されています。
- 腰部保護プロテクター:下腹部のみ保持するための製品で、マジックテープなどで調整できるようになっています。
腹帯を選ぶポイント
自宅でゆっくり過ごすときには身体をリラックスさせるためにも、コルセットタイプや腹帯タイプのものを選び、仕事や外出などのときにはおなかをしっかりと支えることができ、トイレら楽なものを選ぶと良いでしょう。
また、スカートやパンツなどの衣服によっても選ぶと良いでしょう。
選ぶポイントは、ライフスタイルに合わせることです。
腹帯を選ぶポイントは、おなかのまわりや太ももの付け根などがきつくないものを選びましょう。
サイズが合わないと、足を締め付けてしまい、むくみや静脈瘤の原因にもなりかねません、購入の際にはサイズ選びをしっかりと。サイズがわからないときにはお店の方に相談するのも良いでしょう。
腹帯の使い方
日本では古くから妊娠第5月に入った戌の日に腹帯を巻いて安産を祈願するという慣わしがありますが、現在では腹帯は儀式だけ残り、実際にはさらしなどの腹帯を使用する方は好くなく、妊婦用のガードルやコルセットを使用する方が多いようです。
腹帯を巻くことの意義やライフスタイルに合わせた腹帯を選ぶと良いでしょう。
安産祈願の着帯の儀式とは
日本には、妊娠5ヶ月の戌(イヌ)の日にさらしの腹帯(岩田帯)を巻く着帯の儀式をおこなうという「帯祝い」という産俗風習があります。
これは戌の日に儀式を行うのは、イヌが分娩が軽いということからきています。
また、岩田帯を使っていたのは、岩のようにたくましく育って欲しいという願いから来ています。
地方によっては、安産の神社のお守りを添えて、妻の実家から贈るという風習があるところもあります。
暦は1日1日を十二支の干支で表記されており、戌の日とは十二支の11番目の日で、日めくりカレンダーなどに記載されているものもあります。
祈願のお参りは、水天宮や子安神社、塩竃神社といった安産祈願で有名な神社もありますが、近くの神社で安産祈願を行っているところがありますので連絡して確認すると良いでしょう。腹帯や岩田帯は神社で購入できるところもありますが、実家から祝い帯として贈られる風習もあります。さらしの腹帯は使いづらいこともあって祈願のときだけ使い、普段は腹巻式やガードルタイプのものを使うと良いでしょう。