妊娠中の痔

妊婦に起こりやすい合併症として、痔疾患、脱肛があります。
妊婦は子宮の増大のため、下肢や骨盤内に静脈瘤が発生しやすく、これに便秘傾向も加わって痔になるママも多いようです。

妊娠中に痔になる理由

妊娠中は大きくなた子宮が圧迫することで、肛門周辺の血行が悪くなります。
妊娠がすすみ、子宮が大きくなってくると、子宮にどんどん血液が集まってきます。
また、胎児に圧迫されて集まってきた血液がうっ血した状態になります。
血液の流れが悪くなると、血液を戻す静脈の中に静脈瘤ができやすくなります。
静脈瘤ができやすいのは外陰部、直腸、肛門の内壁などで、このうち肛門の内壁にできた静脈瘤が排便や出産のときのいきみで肛門から飛び出したものが痔です。

妊娠中になりやすい痔

痔には、いぼ痔、切れ字、痔ろうの3つがあります。
妊婦さんに多いのはいぼ痔で、これは赤ちゃんに圧迫されて、下半身の血行が悪くなるため。
切れ痔は、肛門の粘膜が傷付いた状態で、痔ろうは細菌感染によって化膿を起こしたものですが、妊産婦さんにはあまりみられません

痔にならないために

痔の最大の原因は便秘です。
痔にならないためには、排便がスムーズに出るように調整し、便秘や下痢にならないよう心がけることが一番大切です。

きちんと三度の食事摂りましょう。
食事の内容はバランスを考えましょう。
食物繊維を多く摂るよう心がけましょう。
適度な運動を心がけましょう。
十分な水分摂取に心がけましょう。
規則正しい生活をと心がける
冷房、刺激物、アルこールなどには注意がしましょう。
排便後はウォシュレットやシャワーで洗い流し、清潔に心がけましょう。
お風呂や腰湯などで下半身の血行を改善に心がけましょう。
便秘が改善できない場合は医師に早めに相談しましょう。

※痔になった場合には受診しましょう。