妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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高齢妊娠はどんなリスクがあるの?

高齢妊娠(35歳以上の妊娠)では、児の染色体異常、母体の糖尿病、難産道強靭による分娩障害などのリスクが高くなるため、要注意妊婦とされます。

高齢妊娠とは

高齢妊娠、高齢出産とは、何歳からを妊娠、出産を指すのかというと、35歳以上の初産婦を高年初産婦と日本産婦人科学会が定義しています。しかし、経産婦に関しての定義はありません。
一般的には、35歳以上の妊娠を高齢妊娠で経産婦も含めてとられられています。
以前は、30歳以上の初産婦を高齢初産と定義されていましたが、1991年に日本産婦人科学会が定義の変更を行いました。
しかし、2014年版「少子化社会対策白書」でも明らかになったように、女性が第1子を出産した平均年齢が2012年は30.3歳と前年から0.2歳上がって過去最高となり「晩産化」が一段と進んでおり、30歳以上の初産婦を高齢初産婦とすると、かなりの女性が高齢初産になってしまいます。

高齢妊娠のリスク

高齢妊娠には様々なリスクがあります。

妊娠率の低下

高齢妊娠の場合、まず加齢にともなって卵巣・卵子の老化で妊娠しづらくなります。また、日本における体外受精年齢別成績は、年齢とともに妊娠率が下がりっている反面、流産率が急激に上昇しています。

流産率の上昇

高齢での妊娠は流産率が高くなりますが、主な原因としては胚・または受精卵の染色体異常が挙げられます。
男女とも高齢になると精子や卵子が老化し、とくに高齢女性では卵子に染色体異常を来たす確率が上がり、そのため流産のリスクも高くなります。
流産する確率は、20代では10%、30代で15~18%、40歳以上では40%程度になるといわれています。

染色体異常の増加

高齢に伴って卵子や精子の老化のために染色体異常の確率が上昇します。
染色体異常として代表的なダウン症候群の頻度を見てみると、女性の年齢が25歳deha
1351人に1人なのに対して、30歳女性では909人に1人、さらに40歳女性では112人に1人と約10倍のリスクとなります。

妊娠高血圧の発症が増加

妊娠高血圧症候群とは妊娠20週以降、分娩後12週まで高血圧がみられる場合、または高血圧に蛋白尿を伴う場合のいずれかで、かつこれらの症状が単なる妊娠の偶発合併症によるものではないものをいいます。
妊娠高血圧症候群の発症因子として、加齢に伴う血管が老化があります。
発生頻度は妊婦のおよそ10%ですが、35歳以上だと14~18%、45歳以降では約29%とされています。

妊娠糖尿病・糖尿病合併妊娠の発症が増加

妊娠中の糖尿病には、妊娠前から糖尿病のある「糖尿病合併妊娠」と妊娠中に発見された糖尿病があり、さらに妊娠中に発見された糖尿病には、軽い糖代謝異常である「妊娠糖尿病」と、妊娠中に診断された「糖尿病」の2つに分類されます。
妊娠中はインスリンが胎盤で消費されるため、妊娠前には正常であっても妊娠中には糖尿病状態になりやすいといえます。
妊娠糖尿病が妊婦の約1割に見つかり、最近は高齢出産の増加で患者も徐々に増えているといわれ、流産、早産、妊娠高血圧症候群の合併、羊水過多、巨大児による肩甲難産がみられます。

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