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助産師からママと赤ちゃんへ妊娠用語辞典・『こ』:妊娠用語辞典

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妊娠を理解するための基礎知識として妊娠用語辞典『こ』の項目。
甲状腺機能亢進症、高年初産、抗リン脂質抗体など妊婦健診で使われる専門用語、医学用語を中心に妊娠に関する用語『こ』で始まる妊娠に関する専門用語、医学用語を検索。

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妊娠用語辞典・『こ』

『こ』で始まる専門用語、医学用語

後期流産(こうきりゅうざん)

日本産科婦人科学会では「妊娠22週未満の妊娠中絶」を流産と定義し、22週以降の場合「早産」と定義されている。なお、妊娠12週未満の流産を「早期流産」、妊娠12週以降22週未満の流産を「後期流産」といいます。後期流産は法令上死産届必要となり、一般的に流産というと自然妊娠中絶のことを指す場合が多い。
妊娠12週以前の初期流産の原因のほとんどは、染色体異常などの避けられないものです。しかし後期流産の原因は母体と関わるものがいくつかあり、次の症状に当てはまる人は慎重に経過を見ていくことになります。
後期流産の主な原因は、クラミジアなどの性感染症、子宮の奇形、子宮筋腫、子宮景観無力症、胎盤の異常などがあります。

広骨盤(こうこつばん)

骨盤の諸経線(縦・横・斜めの径線)の全部または一部が正常値よりも2㎝以上長いものをいいます。
種類としては、
全広骨盤…すべての径線が平等に長いもの。
一部広骨盤…一部の径線のみが延長しているもの。
漏斗状骨盤(ろうとじょうこつばん)…骨盤の入口の諸径線は延長しているが、出口では正常に近い、全体として漏斗状をした骨盤のもの。
一般的に、産道内抵抗がすくないため、分娩経過が速やかで、急産がおこりやすいとされています。

甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)

甲状腺機能亢進症とは、甲状腺におけるホルモンの産生および分泌が亢進 しているため、血液中の甲状腺ホルモンが上昇している状態をいいます。
甲状腺機能亢進症には、バセドウ病(グレーヴス病)、甲状腺炎、毒物や放射線照射による炎症などがあり、もっとも多いものが、バセドウ病(グレーヴス病)です。
バセドウ病とは、自分の甲状腺に対する抗体(抗TSH抗体)が甲状腺を 刺激するために甲状腺が腫大し、ホルモンの産生、分泌が亢進する疾患で、患者数は女性が男性の4倍くらい多く、遺伝的素因が大きく 影響する自己免疫性疾患と考えられています。
甲状腺機能亢進症の多くは、甲状腺の肥大がみられます
その他に、体のいろいろな機能が加速されるのが甲状腺機能亢進症の症状です。
例えば、心拍数の増加、血圧の上昇、心拍リズムの異常(不整脈)、多汗、手の振戦(ふるえ)、神経過敏や不安、睡眠困難(不眠症)、食欲の増進にかかわらず体重が減る、疲労や虚弱にかかわらず活動量が増える、いつも腸の働きが活発だがときどき下痢をする、などの症状がみられます。
診断を確定するには血液検査を行います。
治療は、内服治療、手術療法、アイソトープ治療などが一般的です。
妊娠初期に絨毛性ゴナドトロピンが甲状腺を刺激し、軽度の甲状腺機能亢進症になることがあります。 これは妊娠中期には正常化する一時的な異常で治療の必要がありません。

甲状腺機能低下症(こうじょうせんきのうていかしょう)

甲状腺機能低下症は、甲状腺の働きが低下し、甲状腺ホルモンの産生が不十分な疾患です。
甲状腺機能低下症にはさまざまな原因がありますが、最も多く見られるのが、橋本病、甲状腺の手術をした後であったり、クレチン病、甲状腺の放射線治療を行った後になります。
甲状腺機能が低下してくると全身の代謝が低下するため、体の全ての機能が低下します。精神機能が低下することによって眠気、記憶障害、抑うつ、無気力を生じます。皮膚は乾燥し、毛がぬけたり、指で押しても跡を残さないむくみを生じます。また声帯がむくむために声がかれるのが特徴的です。消化管運動の低下により便秘になったり、心臓機能の低下により脈が遅くなります。他には体重増加、寒がり、疲労感がよくみられます。
甲状腺ホルモンは卵胞の成長に影響しているので甲状腺ホルモンが足りなくなると卵胞が成長せずに排卵が起きづらくなります。仮に排卵が起きたとしても卵胞の成長が不十分だと妊娠を維持させるのに必要な黄体の機能が低下することがあります。
また甲状腺から甲状腺ホルモンの分泌が低下すると甲状腺を出せという命令がたくさん出て甲状腺を刺激します。この時増えるTRHというホルモンがプロラクチンを増やします。このプロラクチンもまた卵胞の成長を妨げたり黄体の機能を低下させます。
以上のような機序で卵巣の機能が低下し、生理が乱れたり、不妊症・不育症の原因になったりします。
診断は、採血して甲状腺ホルモン(遊離チロキシン:FT4)と甲状腺刺激ホルモン(TSH)を測定します。
甲状腺機能低下症の治療は甲状腺ホルモンの投与がおこなわれます。を行います。

甲状腺疾患(こうじょうせんしっかん)

甲状腺疾患の中では、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)と慢性甲状腺炎(橋本病)、甲状腺腫瘍の頻度が多く、いずれも妊娠可能な女性に多くみられます。
バセドウ病と橋本病は自己免疫疾患で、母体血中FSH受容体(TSHAb)が胎盤を通過することで、胎児の一過性甲状腺機能亢進症や低下症を引き起こします。
未治療の重症バセドウ病では先天性甲状腺機能亢進症を発症することがあります。

高年初産(こうねんしょさん)

日本産婦人科学会では、35歳以上の初産を「高年初産」と定義しています。
35歳という基準は、それまで30歳以上とされていたものを、社会的変化に伴って女性の出産年齢が高くなったために1992年に変更されました。
世界産婦人科連合(FIGO)では,初産婦が35歳以上,経産婦では40歳以上と定義しています。
さらに、「超高齢出産」という言葉があり、この言葉は、数年前につくられた専門用語ですが、50代以降の閉経後の女性が出産することを言います。
医学の発達によって、精子や卵子が凍結できるようになっているのはご存じのとおりですが、最近では、人工ホルモンを注射し続けることで閉経後の女性でも体外受精によって妊娠することが技術的には可能になってきました。海外では、こうした技術をつかって妊娠するケースがほんの少数ではありますが報道されています。
高年出産は染色体異常や多胎が多いこと、吸引分娩や帝王切開、妊娠高血圧症候群、高血圧、腎疾患、糖尿病。 早産の頻度が高いことが知られています。

抗リン脂質抗体(こうりんししつこうたい)

本来起こらないはずの自分の体に対する免疫反応がおこることを自己免疫異常と呼びます。
自己免疫異常の際に、体の中に自己抗体ができますが、自己抗体のなかでも「抗リン脂質抗体」が不育症と関係が深いことがわかっています。
抗リン脂質抗体は血栓形成を促進することがわかっており、妊娠した場合、胎盤に血栓ができ、不育症の原因となっていることがわかっています。

呼吸法

呼吸テクニックを用いることで、陣痛時の緊張を緩和できる、心身両面のリラックスが期待できる、胎児への酸素呼吸ができるなどが期待できます。
ラマーズ法やソフロロジー 式出産などによって呼吸法はことなります。
それぞれの病院で導入しているものがことなりますが、安産教室などで指導受けることができます。

呼吸様運動

胎児は妊娠16週ころから、生まれた直後の自発呼吸に備え肺成熟を進行させています。
横隔膜の上下運動により胎児肺の肺胞液が肺胞と気管支の間を出入りすることによって胎児期の肺胞の成熟を図っているいます。

骨盤位(こつばんい)

俗にいう『逆子』のことで、胎児の臀部や足が下になっている状態のことをいいます。
胎児の臀部(でんぶ)が先進するものを臀位(でんい)、膝関節が先進するものを膝位(しつい)、下肢が伸展し足踵が先進するものを足位(そくい)と分類します。
骨盤位分娩は頭位分娩にくらべると、胎児の分娩損傷、周産期死亡が高いため、胎児と母体の安全の立場から帝王切開をおこなわれることが多い。

骨盤底(こつばんてい)

骨盤の内部で、子宮や膀胱を下から支えている筋肉や線維組織でできた部分をいいます。
骨盤底の筋肉がゆるむと、膀胱や尿道の位置が変化してしまうため尿道を締める力が弱くなり、尿もれをおこしやすくなります。

こむらがえり

俗に言う「足がつった」状態を「こむらがえり」といいます。
筋肉の痙攣でふくらはぎ(こむら)に多くみられるため「こむらがえり」と名付けられました。
こむらがえりは、ミネラル(カルシウムやマグネシウム)が不足することで起こるといわれています。特に妊娠中や激しい運動をする人はマグネシウムが不足しがちだとされており、これらの栄養素を多く含む食品を積極的に摂取するよう心がけましょう。
こむら返りの対処法としては、
・足の力を抜き、片手で痙攣(こむらがえり)している足の膝を押さえる。
・もう片方の手で、足の指を上向きにゆっくり曲げる。
・ふくらはぎの筋が伸びていることを確かめる。

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