早産
早産とは妊娠22週0日から妊娠37週未満までの分娩(妊娠の中絶)をいい、人工早産と自然早産に分けられます。
切迫早産
切迫早産とは妊娠22週以降37週未満の時期に規則的な子宮収縮と頸管熟化がみられ、早産の危険が高い状態をいいます。
早産の原因
- 絨毛膜羊膜炎
- 切迫早産
- 前期破水
- 頸管無力症
- 多胎妊娠
- 羊水過多症
- 常位胎盤早期剥離
- 前置胎盤
- 重篤な妊娠合併症
- 喫煙など。
切迫早産の症状
下腹部痛、腹部緊満感、規則的な子宮収縮、少量の性器出血、水様帯下などがあります。
切迫早産の原因
切迫早産の原因の大半は絨毛膜羊膜炎(CAM)です。
絨毛膜羊膜炎(CAM)とは、胎児付属物である卵膜(絨毛膜、羊膜)に細菌が感染して生じる炎症性疾患で、頸管熟化や前期破水、早発陣痛の発来などが引き起こされ早産に至り、極低出生体重児例の70%にCAMが関与しているとされています。
切迫早産の診断
- 腹部緊満感、背部痛、血性帯下、不正出血、粘液性帯下の増量などの臨床症状など。
- 胎児心拍数陣痛図(CTG)における規則的な子宮収縮など。
- 経腟超音波検査において内子宮口の開大、頸管長の短縮など。
切迫早産の管理
切迫早産の管理は、未破水の場合と破水の場合で異なります。
未破水の場合
子宮収縮抑制剤などの投与により子宮収縮を抑制し、可能な限り妊娠期間の継続がはかられます。
破水の場合
胎児の肺成熟が未熟で感染徴候がなければ、可能な限り妊娠の継続をはかり肺が成熟することを期待します。
感染が疑われた場合には、妊娠継続を断念し、分娩へ向かいます。NICUや小児科と協力し、新生児への対応に万全を期します。
切迫早産の治療
- 安静(自宅・入院
- 子宮収縮剤の投与
- 子宮頸管縫縮術の手術
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