妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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胎児の消化機能の発達

消化器系は、消化管と付属消化器官からなります。
消化管は食道、胃、十二指腸、小腸、大腸、肛門からなる一本の管で、口から入った食物を消化、吸収し、消化できなかったものを便として体外に排泄します。
付属消化器官は、消化管の外側にある肝臓、すい臓、胆嚢で消化酵素などの分泌物で食物を溶かし食物の消化、吸収を助ける働きがあります。
食物から栄養を得るには、食物を噛み砕き、嚥下運動により口から食道に食物を運び、食道は蠕動運動によって食物を胃へと運びます。
胃では食物を貯留し消化・吸収され、十二指腸に送られます。
十二指腸では胆汁や膵液などの消化液と混ざって消化されやすい状態にされて小腸へ送られ、栄養素と水分の約80%が吸収され大腸に送られます。
大腸では主に水分吸収が行われ、消化できないものを肛門から体外に排泄します。
胎児は、出産に向けて消化器系は発達していきます。
胎児の消化機能は妊娠16週ころから羊水の嚥下運動が認められ、小腸の蠕動運動、水分吸収などの機能がしだいに発達し、妊娠第8ヶ月ごろには、消化器機能がほぼ完成に近づき、胎児が嚥下した羊水の一部(ぜい毛、胎脂、上皮細胞など)が、消化管分泌液、胆汁と混ざり、暗緑色を呈する粘稠性の胎便が少量つくられるようになります。胎児の吸綴運動は胎生3~5週から認められ、胎生16~17週には羊水を嚥下するようになります。
吸綴と嚥下が協調して、吸綴後、喉頭蓋が気管をふさぎ、飲んだものを食道の方にだけ送り出す嚥下反射がみられるのは胎生32~34週以降となります。
小腸の腸管蠕動運動が出現するのは胎生30~34週です。
胃酸の分泌は胎生28週ごろからみられるようになりなります。

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