妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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胎児の消化器管の発生

消化器系は、口腔→咽頭→食道→胃→小腸(十二指腸→空腸→回腸)→大腸(盲腸→結腸→直腸)の一連の管からなります。 消化管では、食物を分解し、体内に取り込む吸収などがおこなわれます。
消化管の発生は、原始腸管で、前腸、中腸、後腸の3つに分けられ、それぞれから消化管が発生します。
原始腸管は妊娠6週の間に胚子に組み込まれた卵黄嚢の部分から形成されます。

消化管の発生

消化管のもととなる原始腸管は、妊娠6週ころまでに胚子の折り畳みにより胚子の頭方および 尾方が袋状となり前腸および後腸が形成されます。
原始腸管は前腸と後腸を形成し、しばらくして中腸が形成されます。
前腸からは咽頭、下部呼吸器、食道、胃、十二指腸(総胆管開口部より近位)、肝臓、すい臓、胆汁器官が発生します。
中腸からは十二指腸(総胆管開口部より遠位)、空腸、回腸、盲腸、虫垂、上行結腸と横行結腸の右側2/3の部分が発生します。
後腸からは横行結腸の左側1/3から半分の部分、下行結腸、S字状結腸、直腸、肛門の下部が発生します。

胎児の消化管の形成過程

前腸の上部は中隔により後方の食道と前方の気管と肺の原基に分割されます。
中腸は、急速に成長し一次腸ループを形成します。同時に肝臓が膨張した結果、腹腔は一過性に全腸ループを入れるには小さすぎるようになり妊娠8週中に臍帯内に脱出します(生理的臍帯ヘルニア)。臍帯内にある間に腸ループは反時計方向に90度回転し、妊娠12週に脱出していた腸ループは腹腔内へ急速に戻ります(生理的中腸ヘルニアの還元)。
後腸は、排泄腔の後部に入り、尿膜は排泄腔の前部に入ります。

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