妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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胞胚・胎芽・胎児の発育

子宮内膜に着床した受精卵は、胚、胎芽を経て胎児へと成長していきます。
妊娠10週未満(受精後8週未満)を胎芽といい、妊娠10週以降(受精後8週以降)を胎児と呼びます。
*妊娠8週未満を胎児期、それ以降を胎児期とする区分もあります。

胞胚の発育

着床中の胞胚(胎芽)では、着床中の胎芽球から内胚葉と外胚葉という2つの細胞群が形成され、次いで中胚葉が形成されます。
内胚葉と外胚葉からはそれぞれ卵黄嚢と羊膜腔が生じ、中胚葉からは胚外体腔が形成されます。胚外体腔はしだいに増大し、この中に卵黄嚢と羊膜腔が突出するようになり、この結果、中胚葉は卵黄嚢と羊膜腔を囲む中心部中胚葉と栄養膜に接した周辺部中胚葉に区別されるようになります。
羊膜腔と内胚葉の間の外胚葉は、胚板という扁平な円形組織を形成し、これが中胚葉と内胚葉の一部とともに後に胎芽となり、胎児へと発育していきます。

胎芽の発育

ヒトの発生は受精により始まり妊娠10週未満(受精後8週未満)を胎芽期といい、その時期の赤ちゃんを胎芽といいます。
外胚葉、中胚葉、内胚葉のそれぞれから特定の組織や器官作られ、胎芽期末までには主要な器官が完成します。
胎芽期は器官形成が十分でなく、ヒトの胎児としての特徴も十分備わっていません。
*妊娠8週未満を胎児期、それ以降を胎児期とする区分もあります。
発生学などでは胚子期、胚子形成期ともいいます。

器官形成期とは

受精後第3週には二層性胚盤が3層性胚盤に変化し、上胚盤葉の細胞から胚子の外胚葉、中胚葉、内胚葉の3つの胚葉が分化し、それぞれの胚葉から器官原基の形成がおこなわれます。
妊娠5~11週ころは、急速に神経系、呼吸器系、循環器系、消化器系などの主要な臓器が発生し、外観もヒトらしくなります。
この時期を器官形成期といいます。(期間区分は学術的に厳密な定義はありません)
器官形成期以降も中胚葉などの臓器の発達は継続しますが、とくに器官形成期では細胞増殖が盛んなため、催奇形因子にさらされると先天異常を引き起こしやすいといえます。

胎児の発育

妊娠10週以降(受精後8週以降)出産までを胎児と呼びます。
胎児は、器官の分化・発育、組織の機能の確立など胎外生活への適応に向けて必要な機能が決められたタイムスケジュールに沿って完成、成熟していきます。
尻尾が完全になくなりヒトらしい姿になり、神経系、呼吸器系、循環器系、消化器系などの主要な器官が形成・発達し、骨や筋肉が発達し自分の意志で動くことができるようになり、髪の毛や爪などが形成され、聴覚や視覚が発達し、心臓や肺、腎臓などの機能が完成します。
皮下脂肪が付きふっくらとした姿となり、最後に肺が成熟し自分で呼吸することができるようになり誕生の時を待ちます。
胎児の形態の最も大きな特徴は全身に占める頭部の割合が大ききことであり、妊娠初期では頭部の大きさは全身のほぼ1/2を占め、妊娠20週前半では1/3、妊娠40週では約1/4となります。

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