妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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妊娠3か月(妊娠8週0日~11週6日)の胎児の成長

妊娠3か月の赤ちゃんは胎芽を卒業して"胎児"と呼ばれるようになり、尾の部分も消え、頭と胴の区別もで人間らしい姿になってきます。
妊娠10週頃になると2頭身から3頭身となります。
妊娠8~10週の頃の頭殿長(胎児の頭からお尻までの長さ)は個人差がほとんどないため頭殿長値で妊娠週数が調整され、分娩予定日が算出されます。
妊娠11週末の胎児は身長7~9㎝、体重15~25gくらいの大きさに成長します。

妊娠3か月(妊娠8週0日~11週6日)の胎児の器官の発達の様子

妊娠8週になると目、耳管が確認でき、妊娠9週に入ると耳たぶや外耳道がはっきりと見えるようになります。
手には指の地位となる指放線みられるようになり、その後に足の指放線がみられるようになります。
小さな手足の指が分かれ爪が生え始め、あご、頬の骨ができ胎児の顔立ちははっきりし、まだ閉じていますが瞼も形成され、唇や歯のもととなる歯胚などができます。
妊娠3か月末になると顔の特徴がはっきりとし、超音波検査で活発に動く赤ちゃんを見ることができます。

妊娠3か月(妊娠8週0日~11週6日)の胎児の神経系の発達

神経管は、妊娠8週ころには二次脳胞(終脳、間脳、中脳、後脳、髄脳)と変化し、終脳はその後、大脳半球へと成長していきます。
妊娠8週では体幹や頚部の神経反射がみられ、妊娠10週ころには開口運動や手掌の閉鎖運動などがみられます。

妊娠3か月(妊娠8週0日~11週6日)の胎児の循環器系の発達

1つの心房と1つの心室だけだった胎児の心臓が、妊娠3か月の頃になると心房は左右に分かれます。薄い膜だった心房中隔の中央に卵円孔ができ、弁の働きをするようになり、心室の中央よりの筋組織の膨隆し、心室中隔が形成されます。
赤ちゃんの栄養の袋だった卵黄嚢は胎児の一部となり、胎児は血液を介しママから栄養もらうことになります。そのため、腹腔動脈、上腸管動脈、下腸管膜動脈などの大血管が発生し、さらに肝臓の門脈形成、静脈管が発生し、臍静脈と下大静脈とつながり胎児の循環系が発達し、妊娠8週末ころから超音波ドップラー法で胎児の心音を聞くことができるようになります。

妊娠3か月(妊娠8週0日~11週6日)の胎児の呼吸器系の発達

胎児は胎内で呼吸様の運動を行っており、この呼吸様運動は妊娠10週くらいから出現し、超音波検査で観察されます。

妊娠3か月(妊娠8週0日~11週6日)の胎児の消化器系の発達

十二指腸に続く小腸や大腸(結腸)は、消化管が細長く進展してループを形成するように発生しますが、急速に体積が増大するため腹腔内におさまりきらず臍帯内に飛び出します。これは一時的なもので生理的臍帯ヘルニアといいます。
胎児の小腸は妊娠11週ころには蠕動をはじめ糖の輸送能も備わっています。

妊娠3か月(妊娠8週0日~11週6日)の胎児の泌尿生殖器系の発達

胎児の腎臓は発達し、尿管もでき、妊娠8~11週には尿の産生をはじめるようになり、 胎児は時々、羊水を飲んで尿を排泄するようになります。

妊娠3か月(妊娠8週0日~11週6日)の胎児の目・耳・鼻・皮膚の発達

胎児の目はまだ見えませんが眼球が完成し、まぶたも大きく成長し目を覆うようになります。
皮膚はまだ薄く透き通っていますが、神経系が発達したことでまだまだ原始的なのですが皮膚に触れたことを感じとれるようになります。
腕や足も長く伸び、首も形成され、妊娠8週に入ってくると手足の指ははっきり分かれ、長く伸び、爪も生えてきます。
性別は受精直後に決まりますが、この時期になると外観でその違いがわかるようになります。

妊娠3か月(妊娠8週0日~11週6日)の胎盤と羊水

妊娠8~11週には胎児は羊水を飲み込むようになり、同じころ尿の産生も始まるため羊水の循環が始まります。
羊水量は在胎週数で変化し、妊娠10週で30mlほどになります。

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