妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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胚子の発生と胚葉の分化

受精卵は2分割、4分割、8分割、桑実細胞、胞胚を経て胚盤胞となります。胚盤胞は外側の栄養外胚葉と内部細胞魂及び胞胚腔より構成され、内部細胞魂は外胚葉、内胚葉、中胚葉へと分化していきます。

胚子の発生

受精卵の初期の細胞分裂を卵割、個々の細胞を割球といいます。受精卵は経時的に卵割します。
内細胞塊の細胞は着床が終わると二葉性胚盤を形成します。
二葉性胚盤は内胚葉と外胚葉よりなり、両胚葉から胚子のすべてが発生します。
内胚葉と外胚葉にはそれぞれ液体で満たされた嚢、卵黄嚢と羊膜嚢が接しています。
卵黄嚢は次第に退縮し、一方では胚子は羊膜嚢の中でつくられている羊膜腔に向かって成長します。
第16日頃の胚子は、外胚葉の表面に原始線が次第に深くなり原始溝を形成されます。
原始線条の前端が原始陥凹となり、ここから将来の頭部領域にむかって、頭突起が外胚葉の下に潜り込みます。この領域では広汎な細胞遊走と細胞移動が行われ、原始線条の領域では細胞が深く進入し、内胚葉と外胚葉の間に中胚葉が形成されます。

胚葉の分化

外・内・中の3胚葉は胚子発生のはじめにはすべて出揃い、器官原基として発達します。
外胚葉がほぼ中枢神経系(脳、脊髄及び耳胞、嗅陥凹、水晶体など)の原基となります。
中胚葉から骨格、骨格筋、循環系、さらに尿生殖器が発達します。
内胚葉が消化管および呼吸道の上皮原基がつくられます。
受精後3週間ほどで胎芽はようやく人間の形をとりはじめ、このころから内臓の形成が始まります。
ほどなく、脳や脊髄になる部分(神経管)の発達が始まります。
心臓と主要な血管は受精後16〜17日目あたりで発達しはじめます。
20日目までには心臓が血管に血液を送りはじめ、その翌日には最初の赤血球が現れます。
胎芽と胎盤内の血管はさらに成長を続けます。
受精から8週間後(妊娠10週に相当)前後になると、ほとんどの臓器が完全に形成されます。ただし、脳と脊髄は妊娠期間を通して発達を続けます。
胎児の奇形のほとんどは各種器官が形成されるこの時期に起こり、この時期を器官形成期といいます。胎芽はこの時期、薬や放射線、ウイルスの影響を最も受けやすい状態にあります。

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