妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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卵膜とは

卵膜は胎児と羊水を包む薄い膜で胎児付属物の1つで、母体由来の脱落膜、胎児由来の絨毛膜と羊膜の3層から構成されます。

脱落膜

脱落膜は子宮内膜が受精卵の着床により肥大、増殖した子宮内膜で表面の緻密層と深部の海綿層からなります。
脱落膜は受精卵との位置関係から床脱落膜、被包脱落膜、壁脱落膜の3つに区別されます。
脱落膜は、着床卵の栄養、母体の免疫拒絶反応からの保護、プロラクチンやプロスタグランジンなどの産生の内分泌機能など妊娠の維持に重要な役割を果たしています。

絨毛膜

絨毛膜とは、脱落膜と羊膜の間に位置し、栄養膜由来の絨毛上皮と中胚葉由来の絨毛間質からなり、絨毛細胞層と絨毛間質からなり、妊卵の全表面を覆っています。
絨毛膜は表面に多数の絨毛突起があり、栗のいがのような外観です。
妊娠初期の原始絨毛膜は毛細血管がありませんが、やがて血管が形成され、妊娠4週過ぎには真絨毛膜となります。床脱落膜に面する真絨毛膜は著しく増殖して繁生絨毛膜(絨毛膜有毛部)となり、床脱落膜とともに胎盤を形成します。一方、被包脱落膜に面する真絨毛膜は、妊娠8~11週には絨毛が消失し、滑絨毛膜となります。

羊膜

羊膜は、一番内側にある膜で羊膜腔を覆う一層の膜、胎盤表面から胎児皮膚へ移行します。
羊膜は外胚葉由来の1層の上皮細胞とこれを被包する中胚葉結合組織からなり、卵膜の最内層に位置します。
血管をもなたない半透明の膜で胎盤胎児面から臍帯を覆い臍輪まで至ります。羊膜は羊水を分泌し、内腔は羊水で満たされ、その中に胎児が浮遊します。

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