妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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臍帯とは

臍帯とは、一般的にへその緒と呼ばれ、胎児と胎盤を結ぶ紐状の器官で胎児-胎盤間の物質輸送に重要な役割を果たしています。

臍帯の構造

臍帯(へその緒)は胎児の臍より出て胎盤の胎児面に付着しています。
臍帯の構造は弾力性のある索状組織で、らせん状に捻転し、表面は羊膜で覆われ、内部はワルトン膠質で満たされています。
臍帯には2本の臍静脈と1本の臍動脈が通っていて、臍動脈は胎児の静脈血を胎盤に送り、臍静脈は酸素に富んだ動脈血を胎盤から胎児へ運んでいます。
臍帯の約80%は反時計回りに平均11回捻転しており、厚い膠質に覆われ適度に捻転することで機械的圧迫による血流障害を防止しています。また、ワルトン膠質血管が包んでいることで臍帯圧迫から血管を保護しています。
臍帯の胎盤付着部位は、多くは側方に付着しています。
妊娠後期において臍帯の直径は1~2㎝程度、臍帯の長さは25~70㎝です。

臍帯の役割

臍帯(へその緒)は胎児-胎盤間の物質輸送に重要な役割を果たしています。
また、臍帯は胎児-胎盤循環の橋渡し役と考えられる一方、最近では妊娠のごく早期に胎児由来の免疫系肝細胞の胎盤への移動路となっていることも示されています。
胎盤内の循環血流は胎児の健康状態を反映しており、臍帯内を流れる動脈血流は拍動指数や血流抵抗指数という形で評価され、胎児心拍モニタリングとともに重要な胎児のリアルタイムな状態を知る情報源となっています。

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