妊娠中のマグネシウム摂取
マグネシウムはミネラルの一種です。
約50~60%が骨、約40%は筋肉や脳、神経、約1%が血液に存在しています。
マグネシウムは主に小腸で吸収され、腎臓で排泄されます。腸管での吸収はビタミンDによって促進され、過剰のカルシウムやリンによって抑制され血中の濃度を一定に保たれています。
マグネシウムのはたらき
- 骨や歯の形成、弾性の維持
- 筋肉を収縮、機能維持
- 神経の伝達、機能維持
- 体内のさまざまな酵素を活性化させ、補酵素としてエネルギー代謝などに関与
- ビタミンの吸収や代謝に関与
- 体温や血圧を調節
マグネシウムの摂取状況
2019 (令和元) 年の国民健康・栄養調査では女性のマグネシウム平均摂取量は235mg/日で、食事摂取基準に定められた食事摂取基準の推奨量にやや不足しています。
妊娠期のマグネシウムの付加量
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では18~29歳女性のマグネシウムの推奨量は270mg/日、30~49歳女性のマグネシウムの推奨量は290mg/日となっています。
妊婦の付加量は+40mg/日、授乳婦の付加量は+0mg/日です。
妊婦のマグネシウムの過剰摂取
マグネシウムを経口的に過剰摂取しても、腸管からの吸収が抑制され、速やかに軟便・下痢を起こして排泄されるため過剰となり健康障害を起こすことはほとんどありません。
制酸薬、緩下薬などの医薬品やサプリメントなどを大量に摂取した場合、過剰摂取による下痢が起こる可能性があります。
妊婦のマグネシウムの不足
マグネシウムは、通常の食事をしている健康な人では不足することはほとんどありません 欠乏症が起こることはほとんどありませんが、マグネシウムが不足すると、骨粗鬆症、神経疾患、精神疾患、不整脈、心疾患などが起こります。
妊娠とマグネシウム
酸化マグネシウムは妊娠中でも服用できる便秘薬成分で便秘がちな妊娠中の方に処方されます。
便秘でつらい場合は、医師に相談してみましょう。
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