妊娠中のビタミンD摂取
ビタミンDは脂溶性ビタミンの1つで、植物に存在するエルゴステロールから生成されるビタミンD2と動物に存在する7-デヒドロコレステロール (7-DHC) から生成されるビタミンD3などががあります。
ビタミンDのはたらき
ビタミンDは、腸でのカルシウム、リンの吸収、骨の形成と成長促進、免疫細胞の遺伝子発現を活発にするなどのはたらきがあります。
他に、最近の研究によってビタミンDには骨を丈夫にするだけでなく、うつの予防、がんの予防、風邪やインフルエンザといった感染症の予防、糖尿病の予防、ダイエットなどさまざまな効用があることがわかってきています。
ビタミンDの摂取状況
2019 (令和元) 年の国民健康・栄養調査では女性のビタミンD平均摂取量は6.4μg/日で、食事摂取基準に定められた食事摂取基準の目安量を下回っています。
妊娠期のビタミンDの付加量
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では18~49歳女性のビタミンDの目安量は8.5μg/日となっています。
妊婦・授乳婦の付加量はありません。
妊婦のビタミンDの過剰摂取
ビタミンDは、脂溶性ビタミンであり、過剰に摂取すると体内に蓄積されます。
ビタミンDを過剰に摂取し続けると骨からカルシウムが溶け出し血液中のカルシウム濃度が上昇する高カルシウム血症となり、全身倦怠感や食欲不振、嘔吐、下痢、脱水症状、体重減少などの症状がみられるようになります。
妊婦のビタミンDの不足
ビタミンDが不足するとカルシウムの吸収低下や骨代謝異常を引き起こします。
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