妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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妊娠期の栄養管理の重要性

妊娠期は母体の健康の維持増進のほか、胎児の発育を考慮する必要があり、妊娠中に適切な栄養を摂取するだけでなく、快適な食生活を送ることが大切です。

妊婦さんの必要とされる栄養

  1. 妊娠に伴う母体の変化(乳腺の発育、子宮の増大、血液の増加と変化に必要な栄養)
  2. 胎児の発育および胎児付属物の生成、増殖に必要な栄養
  3. 分娩時の体力消耗や出血、産褥期の母体回復に必要な栄養の蓄積
  4. 産後の母乳分泌のために必要な栄養

上記の理由から妊娠期の食事摂取の基準も一般成人女性の値に妊婦として付加量が示されています。
母体の栄養状態の良否は、胎児の栄養状態や出産後の体力回復に影響します。
特に出産前の若い女性ではやせ願望や不規則な食生活のために鉄欠乏性貧血が多い。さらに妊娠による全血量が増加するため赤血球濃度が薄くなり、鉄の補給が不足するとさらに貧血になりやすくなります。また、出産時の出血などに備えて鉄補給が必要です。

妊娠中の栄養に関する問題

妊婦は、母体と胎児、妊娠中と分娩・産褥期の基準として通常より多くの栄養摂取を必要とします。しかし、「日本人の栄養所要量」において食事摂取基準として、必要量と同時に許容上限摂取量が設けられており、過剰摂取は害をもたらすこともあります。
妊娠中の過剰な体重増加は、非妊時からの肥満も含めて妊娠高血圧症候群などのリスクとなります。さらに、分娩に際しては、分娩遷延や弛緩出血をはじめとするさまざまなリスクとなります。
また、若い女性のやせ志向が強くなり、食習慣の乱れも指摘されています。体重増加が少なすぎると胎児の正常な発育に障害が生じることがあります。また、栄養過剰や活動量の不足による必要以上の肥満は、LFD児(large for daies infant)の出生など胎児の出生時体重を増加させ、遅延など分娩の異常を生じやすくなります。また、妊娠高血圧症候群の予防面でも適正体重の維持が必要です。

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