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助産師からママと赤ちゃんへ妊婦健康診査・BPS(バイオフィジカル・プロフィール・スコアリング) | 妊婦健康診査(妊婦健診)で受ける検査

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妊婦健康診査は妊婦さんと胎児の健康状態のチェックと管理、異常の早期発見を目的とする定期検診です。妊婦健康診査・BPS(biophysical profile scoring)とは。
妊婦健康診査で行われるBPS(biophysical profile scoring)とは、超音波検査を用いた胎児の呼吸様運動、胎動、筋緊張、羊水量の観察にNSTを加えた5つのパラメータから胎児の状態を評価する方法。

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妊婦健康診査・BPS(バイオフィジカル・プロフィール・スコアリング)

BPS(biophysical profile scoring)とは、Manning et alにより提唱された方法で超音波検査を用いた胎児の呼吸様運動、胎動、筋緊張、羊水量の観察にNSTを加えた5つのパラメータから胎児の状態を評価する方法です。これらの項目は、胎児の低酸素症に反応して変化します。
BPS は、スクリーニング検査としてだけでなく、NSTがnon-reassuring であった場合の二次検査として用いられる場合も多いく、それぞれのパラメータごとに正常であれば2点、異常であれば0点として合計し、合計が8点以上あれば問題がないと判断します。

妊婦健康診査時のBPS(biophysical profile scoring)の目的

BPSは、胎内の"赤ちゃんの元気さ"well-being"を判定する検査の一つで胎児瞬時心拍数と陣痛の強さが連続して記録できます。妊娠高血圧症候群や糖尿病、予定日超過など、母体にトラブルがある場合は子宮内で赤ちゃんが育っていなかったり成長が遅かったりすることがあります。その場合、もっと早い時期からNSTを行って胎児の様子を確認します。

BPS(biophysical profile scoring)の採点

観察項目 判定
正常(2点) 異常(0点)
ノンストレステスト
(non-stress test)
20~ 40分の観察で、15bpm以上かつ15秒以上の一過性頻脈が2回以上 20~ 40分の観察で、15bpm以上かつ15秒以上の一過性頻脈が1回、もしくは認められない
胎児呼吸様運動
(fetal breathing
movement)
30分間の観察で、30秒以上持続する胎児呼吸様運が1回以上認められる 30分間の観察で、30秒以上持続する胎児呼吸様運動が認められない
胎動
(gross fetal body
movement)
30分間の観察で、胎児体幹や四肢の運動を3回以上認める(連続した運動は1回と数える) 30分間の観察で、胎児体幹や四肢の運動が2回以内
筋緊張
(fetal tone)
30分間の観察で、四肢の伸展とそれに引き続く屈曲運動、もしくは手の開閉運動を1回以上認める 30分間の観察で、四肢の伸展屈曲もしくは手の開閉運動を認めない
羊水量
(amniotic fluid
volume)
羊水ポケットが2cmを超える 羊水ポケットが2cm未満

BPS(biophysical profile scoring)の解釈

BPS 評価
8 ~ 10 正常 1 週ごとに再検(8:羊水量が少なければ分娩)
6 胎児ジストレスの疑い ・成熟胎児であれば分娩
・未熟胎児であれば24 時間以内に再検し6 点以下であれば分娩
・羊水量が少なければ分娩
4 胎児ジストレスを強く疑う
分娩
0 ~ 2 胎児ジストレスはほぼ確実 分娩

BPS の評価は、従来からのNST に胎児の生理学的活動性である呼吸様運動、筋緊張、胎動に尿産生の指標である羊水量を組み合わせて評価することにより疑陽性率を低下させ、より正確にwell-beingを評価することが可能だとされています。
これらの項目であるbiophysical profileは胎児の低酸素症に対する反応でNST、呼吸様運動、胎動、筋緊張は急性に起こり羊水量の減少は慢性反応とされています。
また、低酸素状態に対しては、NST、呼吸様運動、胎動、筋緊張の順に感受性が高いとされていて低酸素状態の初期にはNST の異常や呼吸様運動の減少が起こり、低酸素からアシドーシスに進行するに従って胎動や筋緊張が消失します。
慢性反応の羊水量は、低酸素症による血流再分配機構により腎血流量が減少し、その結果、胎児の尿量が減少し羊水量の減少がみられるようになり、長期にわたる変化と考えることができます。
BPS はこれらの各5 項目について正常であれば2 点、異常は0 点として合計点10点満点で判定し、妊娠25~26 週から実施可能とされています。
BPS の解釈とそれに対応した産科管理においては、羊水量が重要なポイントとなっていて、破水や泌尿器系に異常がなければ他のパラメーターが正常であっても注意が必要です。すなわち羊水量に異常があって8 点の場合でも分娩の適応となります。
6 点の場合は胎児が成熟しているかどうかで対応が異なり、成熟していれば分娩、未熟であれば24時間以内に再検するがこれらのうち75%は正常になるとされています。
6 点でも羊水量が異常であれば分娩の適応となる。

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