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骨粗鬆症

骨粗鬆症は、骨粗鬆症は、低骨量と骨組織の微細構造の異常を特徴とし、骨の脆弱性が増大し、骨折の危険性が増大する疾患です。
つまり骨粗鬆症は、骨密度の低下と骨質の劣化、その両方が影響しあって骨折リスクが高まる病気といえます。
女性は閉経後にエストロゲン量が急速に低下するため50歳前半から骨粗鬆症になりやすく、60歳代では32%、70歳代では50%の女性が骨粗鬆症に罹患します。

骨粗鬆症と閉経

エストロゲンは、骨芽細胞に直接作用して骨形成能を促進させるとともに破骨細胞に直接作用して骨吸収能を抑制し骨量(骨密度)の維持するはたらきがあります。
また、エストロゲンは消化管からのカルシウム吸収や腎尿細管でのカルシウム再吸収を促進し、副甲状腺ホルモンによる骨吸収に対しても抑制的に作用するとされています。
更年期に入り閉経を迎えエストロゲンが減少すると骨を破壊する破骨細胞が活性化します。その結果、骨吸収が亢進し、骨形成を上回るようになり急激に骨密度が減り骨粗鬆症ときたします。

骨粗鬆症とロコティブシンドローム

ロコティブシンドロームとは、運動器の障害による移動機能の低下した状態をいい、「運動器症候群」と和訳され骨粗鬆症と深く関係しています。筋肉、骨、関節などに問題が生じ歩行や立ち座りなどの日常生活に障害を来たしててしまい、進行すると要介護や寝たきりになるリスクが高くなります。

骨粗鬆症の診断

骨粗鬆症は、初期はほとんどが無症状で経過するためかなり進行しないとはっきりとした症状はあらわれません。
骨折して初めて気づくことが多く、できるだけ早期に発診断・治療を行うことが大切となります。
また、低骨量となる疾患は骨粗鬆症だけでないため鑑別診断の必要があります。

  1. 問診:身長・体重、月経、現病歴や既往症、骨折の有無、生活様式、過去に骨粗鬆症の疑いがあるといわれたことはなど。
  2. 診察:膝、股関節機能、脊椎、背骨の前弯、側湾、後湾、腰痛・股関節痛などのチェック、身体の診察、運動機能などの診察が行われます。
  3. 検査:レントゲ検査、骨密度測定、血液検査などがおこなわれます。

骨粗鬆症の治療

骨粗鬆症の治療の目的は骨折を予防し、より健康的で生活の質を維持することにあります。
骨粗鬆症の治療には、食事療法、運動療法、薬物療法などがありますが、骨粗鬆症は予防に勝る治療法はないといわれており日々の運動が食事療法と合わせて重要だといえます。
特に女性の場合は、日頃から適切な栄養とカルシウム摂取および運動の励行が重要であると提言されています。

骨粗鬆症の食事療法

骨粗鬆症の予防は、食事により骨量の減少を防ぐために規則的な食生活に心がけ、バランスのとれた食事を摂る必要があります。
各栄養素をバランスよく摂取したうえでカルシウムやビタミンD、マグネシウムだけでなく、タンパク質、ビタミンK、亜鉛なども欠かせないためいろいろな食材を使ってバランスの良い食事を摂るよう心がけましょう。

骨粗鬆症の運動療法

運動療法の目的は骨量(骨密度)を高めるだけでなく、筋力の強化、バランス感覚の回復などにより転倒を防ぐことができ、骨折予防が期待できます。
閉経後の女性などが適切な運を行うことは、大腿骨近位部および腰椎の骨密度上昇に有用であるとされています。

骨粗鬆症に対する薬物療法

骨粗鬆症に対する薬物療法は骨粗鬆症と診断されて初めて開始されます。
骨粗鬆症の治療薬には、骨吸収抑制薬、骨形成促進薬、骨・カルシウム代謝調整薬などが用いられます。
しかし、骨粗鬆症のの目的は骨折を予防し、より健康的で生活の質を維持することにあるため、骨折のリスクの高い場合は骨粗鬆症の診断基準を満たさない場合でも薬物療法の導入が奨められています。

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