卵胞刺激ホルモン(FSH)・ホルモン検査
卵胞刺激ホルモン(FSH)は、エストロゲン濃度の低下によっての増加がみられます。この増加は閉経の約2年前からみられ、閉経の2年後にはプラトーに達します。
同時に黄体化ホルモン(LH)も増加しますが卵胞刺激ホルモン(FSH)の変化が顕著です。
卵胞刺激ホルモン(FSH)とは
卵胞刺激ホルモン(FSH) とは、下垂体前葉の性腺刺激ホルモン産生細胞で合成・分泌されるホルモンです。
視床下部で分泌され、下垂体門脈を経て前葉に運搬されるFSH放出因子により分泌が調整されています。血中エストロゲン濃度が下がるとこの因子の分泌が増加します。
卵胞刺激ホルモン(FSH) は、黄体化ホルモン(LH)と協同して卵巣の卵胞へ作用し、成熟卵胞を形成し、卵胞からの卵胞ホルモンの分泌も増加して排卵が起こります。
卵胞刺激ホルモン(FSH)検査の意義
卵胞刺激ホルモン(FSH)は、下垂体の障害や卵巣に関する疾患の診断に役立ちます。
また、黄体形成ホルモン(LH)及び卵胞刺激ホルモン(FSH)の測定により性腺機能の低下が下垂体性(続発性)か原発性かの鑑別ができます。
卵胞刺激ホルモン(FSH)の基準値(mlU/mL)測定方法:CLIA
- 卵胞期:3.01~ 14.72
- 排卵期:3.21~ 16.60
- 黄体期:1.47~ 8.49
- 更年期:157.79以下
卵胞刺激ホルモン(FSH)が高値を示す場合
卵巣機能低下症、卵巣性無月経、多嚢胞卵巣症候群、Turner 症候群、Klinefelter 症候群など 。など。
卵胞刺激ホルモン(FSH)が低値を示す場合
下垂体性精巣機能低下症、視床下部性精巣機能低下症、視床下部性無月経、下垂体機能低下症、Kallman 症候群、神経性食欲不振症など。など。
スポンサーリンク