更年期の頻尿

更年期の女性はホルモンの変化に加え加齢にともないさまざまな排尿障害が起こってきます。
その中で多くの女性にみられる排尿障害のひとつが頻尿です。

頻尿とは

頻尿とは、尿が近い、尿の回数が多い状態のことをいいますが、排尿回数は個人差があるため回数の定義はありません。
本人が排尿回数が多いと感じるようであれば頻尿といえます。一般的な目安としては排尿回数が8回以上の場合を頻尿といいます。

女性の頻尿の原因

頻尿の原因は様々ですが以下のようなものがあります。

多飲などによる尿量の増加
加齢よる膀胱の硬化や腎臓の機能低下
膀胱容量の減少
細菌感染などによる尿路感染、膀胱腫瘍、膀胱結石などによる膀胱への刺激
過活動膀胱
ストレス・心因性
脳出血、パーキンソン病など膀胱を支配している神経の障害

更年期の頻尿

更年期の女性はエストロゲンが減少すると膀胱の粘膜や筋肉が萎縮して弾力を失い膀胱の筋肉が弱くなり、尿を溜める量が少なくなってしまいます。
さらに加齢による尿道括約筋の弛緩や膀胱を司る自律神経系の失調などによりトイレが近くなります。
尿漏れの心配も重なるとさらにトイレが近くなります。また、加齢でホルモン分泌量が減少するため、夜間頻尿を起こしやすくなります。
更年期には過活動膀胱、膀胱炎、尿路結石症、腎盂腎炎、腎機能障害、骨盤臓器脱などの病気により頻尿がみられることがあります。

過活動膀胱

過過活動膀胱の定義は、「尿意切迫感を必須とした症状症候群であり、通常、頻尿、夜間頻尿を伴うが、尿失禁の有無は問わない」とされています。
すなわち、尿意を感じると我慢することが難しくなりトイレに間に合わず尿がもれてしまうことをいいます。

更年期の頻尿の対策

体を冷やさないようにしましょう。
刺激物やアルコールなどは避けましょう。
時間を決めてトイレに行くように心がけましょう。
ウォーキングやジョギング、水泳、ヨガなどで身体を動かしましょう。
適度な水分を摂取しましょう。
医師の指導を受け骨盤底筋トレーニングを行いましょう。
尿漏れナプキンを活用しましょう。
婦人科や泌尿器科を受診しましょう。