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更年期のめまい

めまいの共通した定義はなく、簡潔な定義づけとしては、「めまいは、空間における身体に関する見当識(空間識)の障害あるいは空間覚の失調」という表現もあります。

めまいの分類

めまいは、その性状により以下の3つに分類されます。

  • 回転性めまい:周囲や自分がぐるぐるまわるような感じのめまいです。
  • 動揺性めまい:身体がふらふらする、宙にういたような、足が地につかないような感じのめまいです。
  • 失神型めまい:目の前が暗くなる、気が遠くなるような感じのめまいです。

更年期のめまい

めまいは、古くから更年期障害の症候群の1つとして扱われてきましたが、その実態については十分にあきらかになっているとはいえません。
更年期女性におけるめまいの出現頻度について日本産婦人科学会が行ったアンケート調査によれば、自覚される14症状中第12位でした。ちなみに、発症頻度の高い上位3項目は、肩こり、疲労感、のぼせでした。
日本産婦人科学会の定義「更年期に現れる多種多様な症状のなかで、器質的変化に起因しない症状を更年期症状とする」とされていますが、めまいはこれに関しては「器質的変化に起因しない」という点で、耳鼻咽喉科や神経内科領域でもあきらかな疾患が同定できないケースも少なくありません。
また、更年期症状の主たる原因は卵巣機能低下であり、これに加齢に伴う身体的変化、精神・心理的な要因、社会文化的な環境因子などが複合的に影響することにより症状が発現すると考えられいると解説されています。
更年期女性のめまいについては、まずは耳鼻咽喉科や神経内科あるいは脳神経外科で検査、加療が必要となる疾患の鑑別が必要となります。

めまいに対する治療

めまいに対する治療には、その原因となる各疾患に対する治療とめまいそのものを軽減するための対症療法的な治療があります。
更年期障害としてのめまいに関しては、確立された治療法はなく、漢方薬(苓桂朮甘湯、五苓散、半夏白朮天麻湯など)や抗めまい薬(ベタヒスチンメシル、ジフェニドール塩酸塩など)が用いられます。

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