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更年期の多汗・急な発汗

外気温がさほど暑くないのに急に汗が出たり、汗がなかなか止まらないなどの症状はホットフラッシュとのいわれ女性の更年期障害によくあらわれる症状のひとつです。
特に理由もなく急に顔が熱くなったり、のぼせて顔が赤くなったりする「ほてり(ホットフラッシュ)といわれる症状は、更年期にみられる皮膚症状の代表で、更年期障害の患者の7割程度が自覚するといわれています。

更年期の多汗・急な発汗の原因

多汗・急に汗が出るなどの症状はエストロゲン分泌の急激なは変化によると考えられています。
エストロゲンの分泌が急激に上昇したり減少した結果、自律神経が乱れてしまいます。
自律神経には血管を拡張させて熱を放出したり、逆に血管を収縮させて熱が逃げるのを防ぐはたらきをしており、エストロゲンの影響を受け自律神経が乱れると血管の拡張と収縮の調節がスムーズにおこなわれなくなり汗が急に出たり、汗がたくさん出たりすることになります。
ただし、多汗は甲状腺機能亢進症が原因で起こることもあるため注意が必要です。

多汗・急な発汗の症状

顔面や頭頸部の皮膚の紅潮や熱感に加え、動悸、めまい、おう吐、発汗および発汗による下半身の冷えという一連の症状が突然起こり、数秒から1時間程度持続することを1日数回~十数回繰り返します。
睡眠中にほてりが生じると寝汗や睡眠障害の原因にもなります。

多汗・急な発汗の発症頻度

閉経の約2年前から症状が出現し、ホット・フラッシュを経験した女性の約85%の方で1年以上持続し、5年以上経験している方も25~50%おり、15年以上経験している女性も約15%はいるというデータもあります。

更年期の多汗・急な発汗対策

更年期にみられる多汗・急な発汗は場所や時間に関わらず急に汗が出るため対策を講じることで日常生活を改善することができます。

  • 肌着は、吸水性や速乾性にすぐれたものを選びましょう。
  • タオルやハンカチを常に携帯しましょう。
  • 冷房は控え、衣類で体温調節をしましょう。
  • 汗の臭いが気になる場合は市販の汗拭きシートを活用しましょう。
  • 脇汗に対しては市販の脇汗パットなどを活用しましょう。
  • ウォーキングなどの軽い運動を行いましょう。
  • 市販の保冷剤やクールパックなどで首の後ろを冷やすのも効果的です。
  • 温めのお風呂にゆっくりと入りましょう。
  • 冷たい飲み物や食べ物は控えましょう。
  • 脱水予防のためにこまめに水分をとりましょう。
  • 規則正しい生活とバランスのとれた食事に心がけましょう。

更年期の多汗・急な発汗の治療

多汗や急激な発汗は、目に見える症状であるため外出が億劫になったり、まわりの方の目が気になって緊張することでよけいに自律神経が乱れて汗がさらに出ることもあります。
「汗ぐらいで病院に…」とひとりで我慢する方も少なくありません。
多汗などで生活や仕事に支障をきたすほど症状がひどいときは、無理をせずに婦人科や女性外来などを受診し相談しましょう。
多汗の治療法としてはホルモン補充療法・漢方療法・自律神経調整剤の服用などの治療が行われます。

更年期症状以外で女性に多い多汗がみられる疾患

多汗は更年期の症状、更年期障害以外にもさまざまな疾患の症状としてみられることがあるため注意が必要です。
多汗の症状がみらる疾患として、甲状腺機能亢進症、糖尿病、パーキンソ病、自律神経失調症などが原因で起こることもあるため注意が必要です。

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