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更年期障害とは

更年期障害とは、閉経前後に起こる不定愁訴の総称です。
一般に不定愁訴とは、検査では異常が認められず、器質的疾患がなく、あいまで多種多様な症状の出現であるため客観的にとらえにくい特徴をもっています。

更年期障害の定義

日本産婦人科学会の用語解説集によれば、「更年期に現れる多種多様な症状のなかで、器質的変化に起因しない症状を更年期症状とよび、これらの症状の中で日常生活に支障を来す病態を更年期障害とする」とされています。
すなわち日常生活に支障をきたすかどうかにより「更年期障害」と「更年期症状」とは区別する必要があります。

更年期障害

2020年の人口動態統計によると女性の総人口は63,361千人。更年期の女性は、45~49歳は4,750千人、50~54歳は4,217千人、55~59歳は3,847千人で、合計12,814千人で女性の総人口の 20.2%にあたります。
更年期は月経のある全ての女性が必ず通過する期間であるということは、更年期閉経前後に起こる不定愁訴は更年期の女性の誰しもが経験するといえます。

更年期障害の症状

日本産科婦人科学会用語集によれば更年期障害の症状は、のぼせ、冷汗、冷え性、心悸亢進など主として血管運動神経障害や精神神経症状などが特徴であり、その他、性器の変化、関節痛,腰痛など骨粗鬆症を含むと記されています。
更年期は、ホルモンの変化、生活環境の変化、老化などの影響でからだの不調を感じる時期なのですが、更年期に起こる更年期障害は全ての女性が発症するわけでもありませんし、更年期症状の程度には個人差があります。

更年期障害の受診

更年期の女性の心身の不調に関するデータは大規模なものはありませんが、いくつかの更年期の女性の健康に関するデータにおいて、更年期の女性のうち50~80%に何らかの不快症状を訴えて、そのうち25~30%が治療を必要とする更年期障害を発生するというデータがあります。
平成23年度の患者調査の推計患者数によると閉経期及びその他の閉経周辺期障害の患者数は 11.3千人で、受療率(人口10万対)は9%という報告があります。
このように更年期に不定愁訴は多くの女性にみられていても受診し、治療を受けている女性は少なく、がまんしながら過ごしている女性が多いといえます。
更年期障害の治療には、病状や環境に合わせて、ホルモン補充療法(HRT)や漢方薬療法などの薬物療法でけでなく、精神心理療法などがあり、更年期の女性の生活の質を向上させることができます。
更年期障害はまだまだ知られていない、理解されていいないという現状があります。
更年期はこういうものだと思わないで、きちんと治療を受け、より素敵な更年期を過ごして欲しいと思います。

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