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風疹(三日はしか)

風疹は、別名を三日ばしかとも呼ばれ、発熱、発疹、リンパ節腫脹を特徴とする風疹ウィルスで起こる急性の発疹性感染症で流行は春先から初夏にかけて多くみられます。
風疹ウィルスの感染力は、麻疹や水痘より低く、25~50%に不顕性感染が見られ、一度感染すると終生免疫を獲得します。

風疹の感染経路

風疹ウィルスの感染経路は、空気感染(飛沫核感染)の他に接触感染など様々な感染経路で感染します。

風疹の潜伏期間

風疹ウィルスに感染してから発症するまでの潜伏期間は2~3週間(平均16~18日)で、発疹のでる2~3日まえから発疹が出たあとの5日くらいまでの患者さんは感染力があると考えられています。

風疹の症状と経過

風疹は主な症状としては、耳後部・頸部のリンパ節腫脹が1~7間先行し、発熱と同時に直径2~5㎜の比較的均一な淡い紅色の斑状丘疹が出現し、顔面が浮腫んだ感じとなります。軽度の発熱と紅色の斑状丘疹で発症し4日間持続し、発疹は1~2日で顔面から頸部・体幹・四肢へと遠心性に広がり、出現順に3日で消失します。リンパ節腫脹は発疹期に著明で3~6週間で消失します。

風疹の診断

風疹の診断には臨床経過とペア血清によるHI抗体価の測定、急性期のEIAIgM抗体価が有用ですが、検査は通常は行われません。

風疹の治療

風疹ウイルスに対する抗ウイルス薬はありません。合併症を伴わなければ、比較的症状も軽く、治りもよいので安静にして1週間くらいは無理をさせないようにしましょう。熱が高い場合は解熱剤を使用します。

風疹の合併症

風疹の主な合併症として、関節痛、血液再生不良性発作、血小板減少性紫斑病、脳炎などが報告されています。

風疹の予防接種

風しんワクチンは弱毒化された生ウィルスワクチンで副反応は非常に少ないワクチンです。麻しん風しん混合(MR)ワクチンを2回接種します。

ママへ

風疹ウイルスに有効な薬はなく、症状に応じた治療が中心となりますので症状が見られたら速やかに小児科を受診してください。
熱が高いときは脱水症状に気をつけ、水分補給を心がけてください。
発疹は多少のかゆみがあり、汗をかくとかゆみが増すため、冷たいタオルなどで患部を冷やしてあげると汗が止まってかゆみも軽減します。
軽く済むことが多い病気ですが、熱がなくても発疹が消えるまでは外出を控えてください。

先天性風疹症候群

妊娠初期にママが風疹に罹ると、胎児が風疹ウイルスに感染し白内障、先天性心疾患、難聴の三大症状もった赤ちゃんが生まれて来る可能性があり、これらの障害を先天性風疹症候群といいます。
先天性風疹症候群がおこる可能性は、風疹にかかった妊娠時期により違いがあります。
風疹に罹ったことがあるかどうかわからない場合には、風疹抗体価検査という血液検査で風疹ウイルス(HI検査)の抗体の有無を調べることができます。

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