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クループ症候群

喉頭は上気道でも最も狭いため感染などによって喉頭が炎症を起こすと閉塞症状が起こりやすくいといえます。
クループ症候群とは、喉頭ないしその周辺(喉頭蓋、声門上部、声門下部など)の粘膜の炎症性腫脹による気道狭窄によって生じる犬吠様の咳嗽・吸気性喘鳴、嗄声などの症状がみられる急性疾患の総称です。

クループ症候群の分類

クループ症候群は、細菌性、ウイルス性、アレルギー性に分類されます。

ウイルス性クループ

急性感染に伴うほとんどのクループは、ウイルス感染が病因です。
鼻の違和感や鼻汁、鼻閉など軽い感冒様症状に引き続いて、発熱、犬吠様咳嗽、喘鳴、吸気性呼吸困難などのクループ症状が現れます。
細菌性に比べて症状は軽く、原因のウイルスとしてパラインフルエンザウイルスが最も多く、クループの約75%を占めます。

細菌性クループ

細菌性クループである、喉頭蓋炎は喉頭蓋周辺の声門上部全体に及ぶ炎症により、喉頭蓋がサクランボ状に腫脹して気道狭窄をきたします。
発熱、咽頭痛、吸気性喘鳴をともなう呼吸困難をみとめますが嗄声は通常ともないません。
急性喉頭蓋炎の半数以上の症例では先行する上気道炎がなく、突然38℃以上の高熱と咽頭痛で発症します。嚥下困難、流涎、呼吸困難、窒息感を訴え不穏状態になることもあります。症状は急速進行性で24時間以内に気道閉塞症状をきたします。

アレルギー性クループ

なんらかのアレルギー素因のもとにウイルス感染などを契機に発症すると考えられています。
発熱はなく、反復性であることが特徴であり、ステロイド剤が効果的です。

クループ症候群の診断

クループ症候群は特徴的な咳が聴かれるため、臨床症状で診断されます。
感染症なので血液検査がおこなわれ、気道の狭窄の程度や異物の有無を確認するためにレントゲン検査も行われます。

クループ症候群の治療

赤ちゃんのクループ症候群の原因は、ウイルスによるものが多いため、治療薬はなく、対症療法になります。
細菌性の場合は、抗生物質での治療になります。
ステロイド薬を注射したり、血管を収縮させる薬を吸入してのどの炎症を鎮めます。
2次感染の予防や細菌感染の場合は抗生物質を使用します。
症状が重度の場合は入院治療になります。

ママへ

呼吸を楽にするために、

  • 湯気を立てたり、加湿器の使用など室内の加湿に努めてください。また、湯気を立てたお風呂場に赤ちゃんを抱っこしてしばらくいるのも良いでしょう。
  • 水分を十分に与えましょう。
  • 仰向けになって寝ると咳が出て眠れないことがありますので、上体を少し起こしてあげたり、たて抱きで寝かせつけてあげると良いでしょう。
  • 咳がひどいときには無理に食べさせる必要はありません。
  • 咳で体力を消耗しますからできるだけ泣かせないようにして体力の消耗を少なくしてあげましょう。

急いで受診する必要があるとき

  • 息が吸えなくて苦しそうなとき。
  • 息苦しくて眠れないとき。
  • 咳が強くて眠れないとき。
  • 水分がほとんどとれないとき。
  • 高熱が出てきたとき。
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