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赤ちゃんの喘鳴

喘鳴(ぜいめい)とは、呼吸時に「ゼロゼロ」、「ヒューヒュー」、「ゼーゼー」という音がする状態をいいます。鼻腔から気管支にかけての粘膜の浮腫、分泌物、異物などにより空気の通り道が狭くなることによって生じます。

喘鳴の特徴

喘鳴は狭窄部により特徴があります。
咽頭以下の気道に狭窄がある場合には、吸気時に、気管に病変がある場合には吸気と呼気の両方に、気管支の病変では呼気時に喘鳴が聞かれます。

【吸気性喘鳴】
鼻から気管上部の狭窄で生じ、「ゼロゼロ」、「ゼイゼイ」という音が聴かれます。
【呼気性喘鳴】
主に気管支などの狭窄で生じ、「ゼイゼイ」「ヒューヒュー」という音が聴かれ、狭窄が狭いほど高調性の喘鳴が聴かれます。

赤ちゃんの喘鳴の原因

赤ちゃんの喘鳴の原因を吸気性喘鳴と呼気性喘鳴に分けられます。

吸気性喘鳴

  1. 生後6か月以内の赤ちゃんに喘鳴が聴かれた場合は、先天性の咽頭・気管の異常の可能性があり、その70%は喉頭軟化症で、吸気性喘鳴をきたす代表的な疾患です。
  2. 早産児に長期間の人工呼吸管理をおこなった後に吸気性喘鳴を認めた場合は、喉頭浮腫、壊死性気管・気管支炎などによる二次性気管軟化症が考えられます。
  3. 急性の喉頭狭窄により吸気性喘鳴、犬吠様咳嗽、嗄声をきたす疾患の総称であるクループ症候群は、パラインフルエンザなどのウイルス感染により感冒様症状に引き続きおこる急性喉頭気管支炎(狭義のクループ)が最も一般的です。

呼気性喘鳴

  1. 気管支喘息は呼吸困難を繰り返し、咳がきかれ気道感染や運動、タバコの煙や気象変化などで症状が悪化することがあり、小児はアトピー素因が80%以上。
  2. 急性細気管支炎は、2 歳未満(特に6 か月以下)の乳幼児に多く、喘鳴や呼吸困難を伴う呼気性喘鳴が認められます。ウイルス感染とくにRS ウイルス感染症によることが多く、低年齢では急な呼吸困難になりやすいです。
  3. 気管(支)異物は3歳以下の子どもに多く、突然のむせるような咳と喘鳴の症状が出ます。おもちゃやピーナツなどの異物を気管に詰まらせていないか確認することが大切です。
  4. 気管支狭窄・軟化症は、これまでしばしば「喘息様気管支炎」と診断されてきました。基本は気管上部までは吸気性喘鳴が主体です。
  5. 胃食道逆流症は、食後に咳嗽、喘鳴が増強し、特に脳性麻痺など、中枢性神経・筋疾患を基礎疾患にもつ赤ちゃんに患児に合併しやすくい。

赤ちゃんの喘鳴のチェックポイント

喘鳴のチェックポイントとしては以下のようなものがあげられます。

  • 喘鳴がいつごろから始まったか。
  • いつどのようなときに喘鳴が強くなるか、または消失するか。
  • 喘鳴が聴かれるのは、息を吸うとき、それとも息を吐くとき。
  • 喘鳴は繰り返し聴かれるか、一時的なものか。
  • 発熱やチアノーゼ、呼吸の異常などの有無。
  • 痰や鼻水などがありますか。
 
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