妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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太田母斑

太田母斑は額、目の回り、頬、鼻、耳介に生ずる青アザで通常、顔の片側に生じます。しかし稀に両側性に生ずることもあります。
皮膚病変は生後半年以内に生ずることが多いのですが、出生時に存在することは稀です。また思春期に色が濃くなったり、新たに色素斑が生ずることがありますが、20~40歳台に発症することも稀ではありません
太田母斑は、眼皮膚メラノーシスとも呼ばれ、目の回り、頬、鼻、耳介に生ずる青アザで通常、片側性ですが、両側性のこともあり、両側性後天性メラノーシスや肝斑などとの注意深い鑑別を要することもあります。

太田母斑の分類

太田母斑は発症の時期によって生下時および乳児期にみられる早発型と思春期や妊娠、出産後などのホルモンバランスの大きく変化する時期に顕在化してくる遅発型とがあります。

太田母斑の症状

太田母斑の色は、青灰色~黒色~褐色と分布するメラニンの深さや密度により異なる様相を呈します。
好発部位は、上下眼瞼、強膜、頬部、側頭部、鼻背、鼻翼、前額、耳介、下顎部などです。その他に、稀ではありますが、頚部、肩などの例も存在しています。
日本人の女性に多く見られます。男性にも発生しますが、女性と比べると4分の1程度の割合です。

太田母斑の診断

発生年齢、上記の臨床症状から典型的なものは診断が比較的容易です。
皮膚生検を行い、真皮内にメラノサイトの存在が確認されれば本症と確定診断することができます。

太田母斑の治療

太田母斑の治療法は、以前には植皮術や切除などの形成手術が行われたり、ロングパルスレーザーや雪状炭酸圧抵法+剥皮(術)などにより治療されてきましたが、色素を除去しきれなかったり、瘢痕を残すことが多くありました。
また、肌色のアートメイキングによる着色は、カラーマッチが悪く、一度いれてしまうとその除去が困難なため推奨できません。
最近では、Q-スイッチシステムを導入した超短パルス型のルビー、ヤグ、アレキサンドライトレーザーなどによる数回の治療で比較的良好に除去できるようになってきており、患者さんの満足度も高くなっています。

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