妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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色素性母斑

母斑とは一般的にあざと呼ばれ、皮膚あるいは付属器、血管に由来する細胞の奇形です。
母斑の出来る場所の組織によって茶色・黒・赤・青・白などになり、形態も変わります。
母斑の原因は胎児の時に皮膚組織のできかたによるものであり、遺伝性はありません。母斑症といって、ひとつの症状として母斑を伴う全身の病気もあります
母斑は多くの種類があり、いわゆるほくろも母斑の一種です。生まれつきのものですが、生まれた時にはなくて、後から現れるものもあります。よく聞く蒙古斑は東洋人の子供に生まれたときから見られる青あざです。通常10歳以降には自然に消えます。太田母斑という10代を中心に顔に出現する青あざもあります。このあざは自然には消えません。
母斑の皮膚以外の臓器の疾患を合併する症候群を母斑症といい、中には母斑のほかにてんかん・視力障害・脊椎の変形などを伴うものがあります。

新生児期の母斑

いわゆる「ほくろ」のことで、皮膚の良性腫あるいは奇形の一種であると考えられています。色素性母斑はからだのどの場所にでも発症し、黒褐色のあざで、ほくろのような小さなものから巨大なものまで大きさは様々です。
小さな色素性母斑は悪性化することはあまりありませんが、巨大色素性母斑はより高い確率で悪性化し、皮膚癌のなかでも最も治りにくい悪性黒色腫になると言われています。
足の裏や手のひらのほくろも悪性化しやすいと言われますが、それほど頻度は高くありません。

色素性母斑の分類

色素性母斑にはいろいろな型があってその発生部位によって3つの型に分かれます。

  1. 境界母斑:表皮と表皮の境界に母斑細胞のかたまりがあるもの。
  2. 複合母斑:境界母斑と真皮内母斑の複合型で境界状にも真皮の中にもメラノサイトがある。
  3. 真皮内母斑:表皮からある程度はなれた真皮内に広くメラノサイトが出てくる。

色素性母斑の原因

色素性母斑の発症原因はわかっていません。

色素性母斑の症状

色素性母斑は、からだのどの場所にも発症し、母斑細胞が表皮と真皮の境目もしくは真皮の中に存在して、メラニン色素を作り出すために褐色ないし黒色に見えます。時には毛が生えたり表面がでこぼこすることもあります。
多くの色素性母斑は、直径が1㎝以下で褐色から黒色、色の違いや形の違いは、母斑細胞の数や増殖している深さによって決まります。

色素性母斑の経過

生まれたときにはみられず、3歳ごろから目だってきます。
生まれつきの大きなあざは、巨大色素性母斑と呼ばれます。まれにその一部から悪性黒色腫が発症することがあるので注意が必要です。

色素性母斑の診断

色素性母斑のほとんどが特徴的なものでみると診断できますが、悪性腫瘍である悪性黒色腫との判別が難しい場合もありますから専門医の診察を受けることをお勧めします。

色素性母斑の治療

直径数㎜までの小さなほくろは電気やレーザー(炭酸ガスレーザー、エルビウム・ヤグレーザーなど)でほくろ全体を焼き取る方法治療や、メスまたはパンチを使ってくり抜く方法が一般的です。
悪性化の心配がある場合はくり抜いた組織を病理検査します。

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