妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
スポンサーリンク

苺状血管腫

苺状血管腫は赤アザの一種で、未熟な毛細血管の増殖により起こるできものです。からだの表面のどこにでも見られますが、顔に多く発症します。
局面型、腫瘤型を示します。また、深在型では、皮膚より深部にあるため、表面に異常が無く濃い青色を呈します。

血管腫とは

血管腫とは、小児期に最も多いみられる血管内皮細胞が異常増殖する良性腫瘍です。
男女比は1:3で女児に多く、遺伝性はなく、未熟児にやや多いといわれています。
一般的に出生時にはみられず、出生後数週間以内に出現し、1歳まで増大し、その後、数年間で萎縮していくため治療を必要とせずに経過観察となります。
多くの場合は、治療を必要としないのですが、病変が大きい場合にはレーザー治療や切除術が行われます。

苺状血管腫の分類

苺状血管腫はその発症箇所により次の3つに分類されます。

  1. 局面型:皮膚表面の血管内皮細胞の増殖だけで深部は増殖しないもの。
  2. 腫瘤型:皮膚表面と深部と両方の血管内皮細胞が増殖するもの。
  3. 皮下型:皮膚表面にはなくて深部の血管内皮細胞だけが増殖するも。

苺状血管腫の原因

苺状血管腫の発症原因はわかっていませんが一説として、胎児期の発達段階にある血管を構成する細胞が何らかの原因で残り、出生後、母親から受けていた増殖抑制因子が欠乏して増殖するのではないかという考えられています。

苺状血管腫の経過

出生直後には明らかではなく、生後数日してから紅鮮色の斑として認め、生後2~3週ころより次第に隆起しはじめます、生後6か月から1年で最大となり、その後徐々に消失し、多くは5~6歳までに自然消失します。
一般的には時間がかかりますが自然治癒します。2歳頃から退縮が始まり、5歳までに50%、7歳までに75%の苺状血管腫が自然に治癒すると言われています。
皮膚に多発している場合には、内臓にも血管腫を合併していることがありますので精査が必要な場合があります。

苺状血管腫の治療

苺状血管腫の多くが自然に消退していくので大部分のものは、経過観察をおこない、治療の必要はありません。
しかし、発症部位により視力障害、呼吸困難、開口障害、難聴など機能障害を起こしたり、出血や潰瘍を繰り返したりする場合には積極的に治療が行われます。
また、顔など美容的に問題となる場合にも治療の対象となります。
最近では早期にレーザー治療を行うことによって、より早期に赤みが消えることが期待されることから早期から色素レーザー治療を行うこともあります。
治療としてはスポンジによる圧迫、レーザー治療、凍結療法、ステロイドの局注・内服、外科手術、硬化療法、放射線照射などがあります。
治療法は、それぞれの症状や年齢、施設により異なります。治療が必要か経過観察で自然消退するのを待てるものはの判断は受診し、医師の診察を受けてください。

スポンサーリンク