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13トリソミー

常染色体のうちの13番目の常染色体が1本多い、3本あるこの疾患は13トリソミー症候群、k.PATAU博士らのグループにより確認されたため、PATAU(ペイトウ、パトー)症候群ともいいます。

13トリソミーの発生頻度

13トリソミーの出生頻度は、約5000人に1人といわれています。
21トリソミー(ダウン症候群)は約1000人に1人、18トリソミー(エドワード症候群)は約4000人に1人。生後1か月以内に約半数、1年以内に90%以上が死亡し、平均寿命は3~4ヶ月、最高齢は日本では19歳、欧米では30歳代であるという報告があります。
また、妊娠初期の自然流産の2.6%が13トリソミーであるとの報告もあります。

13トリソミーの種類

約80%が染色体が3本独立している標準型トリソミー、約15%~19%が多い1本が他の染色体についている転座型、約5%~1%が正常細胞とトリソミーの細胞が混在しているモザイク型などがあります。
一部の転座型を除き、そのほとんどは細胞分裂時に起こる突然変異だと考えられており、遺伝的な背景は否定されています。

13トリソミーの症状

子宮内発育は正常で出生体重は平均的な場合が多い。
身体的所見は、口唇裂、口蓋裂、頭皮部分欠損、多指、揺り椅子様の踵を認めます。
脳奇形や心奇形はほぼ必発で、その他に臍帯ヘルニアなどの消化管の奇形合併も痙攣も多くみられます。

13トリソミーの診断

出生前では超音波検査または母体血清スクリーニングの異常所見から診断が可能で、出生後では染色体検査で確定されます。

13トリソミーの治療

治療に際しては、予後の改善は見込めず、様々な症状に対する非侵襲的な対象療法、受護的なケアが中心となります。
症状が安定している場合は、口唇裂、多指、ヘルニア等の手術に踏み切る事例もあります。
自宅での療育には、医療的、社会的、精神的な様々な支援を早期より必要とします。

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