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新生児慢性肺疾患

新生児慢性肺疾患(CLD)とは、「先天奇形を除く肺の異常により、酸素投与を必要とするような呼吸窮迫症状が新生児期に始まり、日齢28日を越えて続くもの」と定義し、慢性肺疾患を「胸部X線写真でび慢性不透亮像、泡沫状陰影など明らかな異常所見を伴う慢性肺障害のある場合」とさだめ、背景因子および胸部X線所見からⅠ~Ⅵの病型に分類されています。

新生児慢性肺疾患の発症機序

新生児慢性肺疾患(CLD)は、肺未熟性やサーファクタント欠乏状態に感染、動脈管開存症、酸素毒性、人工換気などの損傷が加わり、肺組織の異形成が起こり気腫化、線維化に至ると考えられていたが、近年、新生児慢性肺疾患(CLD)は単なる肺の傷害だけではなく、発達途上の未熟肺が胎外に出て成長していく過程で様々な損傷が加わり肺胞や血管系の発達が停止した状態と考えられています。

新生児慢性肺疾患の発生頻度

厚生労働省研究班が2010年に行った調査によると出生体重1000g未満児の新生児慢性肺疾患(CLD)の発症率は61.2%、1000g以上1500g未満児の発症率は14.3%ででした。

新生児慢性肺疾患の症状

新生児慢性肺疾患(CLD)の症状は、生後28日を越えて認める多呼吸、努力呼吸、陥没呼吸などの呼吸窮迫症状と胸部X線所見の変化がみられます。

新生児慢性肺疾患の診断

新生児慢性肺疾患(CLD)は、出生直後の多呼吸を主とした症状と胸部X線とで診断されますが、他の呼吸器疾患の可能性を否定した後の除外診断となります。
胸部X線所見:肺野全体の透亮像の低下に膨張部分を伴うことが特徴的です。

新生児慢性肺疾患の治療

症状が改善胎するあまでは、呼吸障害のサポートが行われます。
軽症例では酸素投与、重症例では、気管挿管、人工管器、されには肺サーファクタント充填療法が行われます。

新生児慢性肺疾患の予後

新生極低出生体重児で生後30分以内の人工サーファクタント早期投与がCLD発症率を低下することが報告されている。

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