産後の静脈瘤
静脈瘤とは、静脈内の血液がたまり、こぶのようにふくらみ、静脈血管が浮き出てきて目立つようになった症状のことをいいます。
静脈瘤の原因
妊娠経過とともに大きくなった子宮によって下半身の血液が大静脈に戻りにくくなると下半身の静脈圧が亢進することや黄体ホルモンの増加によって静脈の血液壁もゆるんでくるので足や外陰部、膣などに静脈瘤が発症します。
静脈瘤の症状
妊娠中は大腿、外陰、下肢に多く現れ、経産婦さんにより強く現れます。
ときに、限局性の痛みを訴えることがあります。
通常は分娩後は子宮が小さくなり原因がなくなりますから消失します。
静脈瘤の症状に悪影響を与える要因
静脈瘤の症状に悪影響を与えるものとしては妊娠中の静脈瘤の状態や早期臥床や早期歩行の遅れなどがあります。
産後の静脈瘤の影響
静脈瘤は分娩後から産褥期においてはも様々な影響を与えます。
- 【分娩が終了】
- 自然に改善することが多いのですが完治はしません。
- 【分娩の時】
- 静脈瘤が破裂あるいは裂傷することにより大出血や血腫をつくるこことがあります。
- 【産褥2~3日後】
- 妊娠中の静脈瘤の部位に血栓症を起こし、炎症を伴うと表在性血栓性静脈炎(疼痛、発赤、腫脹、硬結)となり、中には深在性血栓性静脈炎(下肢の著しい浮腫と腫脹)を起こし、肺栓塞の伴う場合があります。
産後の静脈瘤の対処法
静脈瘤の痛みや悪化を防ぐ対処法としては以下のようなものがあります。
- 寝るとき・休むときにクッションやバランスボールなど用いて脚を少し高くあげるようこころがけましょう。
- 弾性ストッキングの着用
- 専門家を受診し、マッサージやツボ押しなどをうけましょう。
スポンサーリンク