分娩誘発
分娩の誘発=陣痛促進剤ではありません。
自然分娩が状況的に難しいと判断され、人為的に分娩を誘発するのですがこの場合においてもできるだけ自然の進行にそった方法がとられます。
分娩誘発の方法
分娩の誘発の方法は以下のようなものがあります。
子宮頚部の熟化促進をはかる方法
分娩は期が熟すのを待ってからの方が分娩がスムーズに進行します。
すなわち子宮頚管が柔らかくなっていないといくら陣痛をつけたとしても分娩は進行せず時間ばかりがかかります。そのためにまずは静脈注射や内服によって熟化がはかられます。
器械による方法
物理的に子宮の入り口を開く方法には以下のようなものがあります。
- 【ラミナリア法】
- ラミナリアという海藻の茎を乾かした細い棒を数本子宮頚管に入れ、ラミナリアがしだいに水分を吸収し、膨らむことで頚管を広げる方法です。その他、同じような原理のものであるラミセル・ダイラパンなどが使用されます。
- 【メトロイリンテル法】
- ゴムの袋を子宮に入れ、その袋に生理食塩水を注入し膨らませ、子宮頚管を刺激する方法です。
陣痛促進剤による方法
子宮収縮剤として使われる薬剤には以下のようなものがあります。
- Prostaglandin E・プロスタルモンE・プロスタグランジンE
- Prostaglandin F・プロスタルモン・プロスタグランジンF2α・プロナルゴン
- オキシトシン・アトニン-O・シントシノン
陣痛促進剤の副作用
過陣痛促進剤の副作用には、強陣痛・子宮破裂・心気亢進・血圧の変動・不整脈・頻脈・顔面紅潮・発疹・喘鳴・呼吸困難・悪心・嘔吐・ショックなどがあります。
陣痛促進剤を慎重に投与しなければならない人
喘息・緑内障・心疾患・帝王切開の既往・腎臓機能障害・血管障害などがある方には陣痛促進剤を注意して使用しなければなりません。
陣痛促進剤の乱用や誤った使用法により母子の命にかかわることが起こっていることは事実です。
全ての医療行為を受ける場合も同じなのですが、十分な説明を聞き、納得した上で受けることが大切です。
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