妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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分娩を助ける医療処置の適応

分娩をできるだけ自然にという考え方は、生む側だけではなく医療サイドにおいてもできるだけ自然の経過にまかせるという考え方が一般的になっています。
ただし、分娩が母子双方の命がかかっているため状況によっては人為的手段によって分娩を誘発せざるをえない場合に至ることもあります。

分娩を助ける医療処置の適応には

絶対的な適応というものはなく、医師が経膣分娩が可能で母子ともに経膣分娩に耐えられるという必須条件のもと判断され、分娩を助ける医療処置の適応としては母体側適応と胎児側適応に分けられます。

母体側適応

分娩を助ける医療処置の母体側適応としては以下のようなものがあげられます。

【妊娠高血圧症候群】
安静と薬などの対症的な治療がなされていても、妊娠の経過とともに妊娠高血圧症候群が増悪し自然な分娩の始まりまで待つことができない場合。
【合併症妊娠】
高血圧、糖尿病、腎疾患、心臓病、甲状腺疾患などが妊娠の継続によって母体の健康を著しくそこなう可能性がある場合。
【軟産道強靭症】
子宮下部、子宮頚、膣、外陰などが分娩進行の妨げとなるほどに硬く、伸びが悪く分娩の進行がみられない場合。
【羊水過多症】
羊水過多症の場合、前期破水、臍帯や四肢の脱出、弛緩出血などの可能性がある場合。

胎児側適応

分娩を助ける医療処置の胎児側適応としては以下のようなものがあげられます。

【胎盤機能不全】
胎盤機能が低下すると血行障害が起こり、胎児へ十分な酸素や栄養が供給できなくなり、これ以上妊娠を継続することが胎児へ悪影響を及ぼす場合。
【Rh不適合妊娠】
胎児の状態が危ない場合には誘発分娩などで分娩後、体外で交換輸血などの治療がおこなわれます。
【胎児疾患】
体内での生活が胎児にとって不利な場合。
【前期破水】
陣痛が起こる前に破水することを前期破水といい、破水後なかなか陣痛が起こらず時間が経過すると細菌感染の可能性が出てきます。ただし、破水が予定日よりもかなり前に起こってしまい胎児がまだ十分に発育してない場合は抗生剤などを使いながらできるだけ体内での胎児の発育をまつ場合があります。
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