過強陣痛
過強陣痛とは、子宮収縮が異常に強く、その持続時間が異常に長いものをいいます。
過強陣痛の原因
過強陣痛の原因としては以下のようなものがあげられます。
- 精神的興奮、自律神経の不安定など精神的原因など。
- 産道への異常な抵抗:骨産道や胎位胎勢の異常、巨大児など。
- 子宮収縮剤の乱用、内診や回転術などによる子宮への過度な刺激など。
過強陣痛の影響
過強陣痛の影響には以下のようなものがあります。
産道の抵抗が小さい場合
- 分娩が急速に終了する(急産、墜落産)
- 娩出時の児の外傷
- 臍帯断裂
- 子宮内反
- 頚管や会陰裂傷
- 弛緩出血
産道の抵抗が大きい場合
- 早期破水をきたし、多くは持続性微弱陣痛、子宮内感染を起こす。
- 疲労のため微弱陣痛となり分娩は停止する。
- 陣痛は過強となって分娩に至り、頚管、膣、会陰に大きな裂傷が生じる。
- けれん陣痛となり子宮破裂の危険もある。
- 子宮胎盤血管が圧迫されて胎児は低酸素状態に陥り、胎児ジストレスとなる。
過強陣痛時の治療
- 慎重に経過を観察しながら経膣分娩がこころみられる。
- 子宮収縮細が使用されていれば、減量または中止。
- 必要に応じて鎮静薬や子宮収縮抑制薬の投与。
- 陣痛抑制が困難であれば、帝王切開となることもあります。
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